2008年の「4:13 Dream」以来16年ぶりとなるキュアーのニュー・アルバムが発売されておよそ2ヶ月。

それなりに新作「Songs Of A Lost World」を聴き込んだので、感想を。

 

端的に言えば、「2000年のアルバム”Boodflowers”以来3作ぶりにちゃんと聴けるアルバム」だ。

"Last days of summer"のように突出した楽曲はない。

アルバムとして、通して聴けるというに過ぎない。

とはいえ、"kiss me""Disintegration""Wish"のような完成度を誇るわけでもない。

 

どちらかというと、楽曲はそれ以前の初期テイストに近い。

そこに、Bloodflowersのテイストを織り込んだ感じ。

 

が、「これを待ってました!」というサウンドなのです。

前2作のガッカリ感とは無縁です。

往年のファン以外からしたら、もしかしたら退屈かもしれない。

また、往年のファンにしてみても、既視感のあるどこかで聴いたことあるような曲ばかりかもしれない。

 

あえて言ってしまえば、過去の遺産のつぎはぎとも言える。

 

 

それでもなお、私はこのアルバムを好きになって聴き込んでいる。

そういう魅力が確かにある。

24年ぶりに、新作でファンの期待に応えてくれた気がする。

期待以上ではないけれど、しっかりと満足させてくれるアルバム。

 

ありがとう、ロバート・スミス。