【庭園】福岡・浦田の「旧伊藤伝右衛門邸」。伊藤伝右衛門と白蓮が過ごした邸宅を散策する!② | たみ散歩~いつでもどこでも働ける、フリーランスという生き方~

【庭園】福岡・浦田の「旧伊藤伝右衛門邸」。伊藤伝右衛門と白蓮が過ごした邸宅を散策する!②

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引き続き、筑豊の炭坑王と歌人白蓮が過ごした飯塚市「旧伊藤伝右衛門邸」をご紹介致します(前回の記事はこちら)。

 

そして「花子とアン」仲間由紀恵 さんが演じる葉山蓮子(宮本蓮子)さんのモデルとなったのがこの伊藤伝右衛門が妻柳原白蓮でございます。

 

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ここでは「花子とアン」を模して撮影を行うことができます。

 

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あなたも赤毛のアンになってみませんか?

 

ここは展示室です。白蓮さんの詩などが紹介されていますいます。

 

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「中ノ間」。

 

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6畳半の畳敷きの間で南側に木製の金庫があり北側に神棚と床があります。地袋のふすまに牡丹が描かれています。

 

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制作者は鞍手郡植木町(現直方市)出身で帝展審査員の阿部春峰です。こういう一つ一つのディティールにも拘りを見せてくれます。 当時「筑豊御三家」と呼ばれた麻生、貝島、安川に続いたのが炭鉱王、伊藤伝右衛門。

 

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日本建築の粋を集めて改築したのが、この「旧伊藤伝右衛門邸」なんです。

 

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「角之間」。

 

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5畳ほどの畳敷きの間で、この邸宅の中心に位置します。中程に炉が造られた茶室です。丸太の長押、竹の落掛け、床壁は錆土壁、東に中

庭を眺めることが出来ます。渡り廊下の西側中央に横長の躙口を設け、その北側に水屋があります。

 

そしてここがお座敷でございます。

 

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15畳敷の大広間と12畳敷の次の間が続き、西側と北側に一間の畳廊下がめぐり、板張りの濡れ縁もあります。2間の本床、床柱は四方杉しょう、その北側に書院窓、南側に違い棚を並べ内法長押(うちのりながおし)・蟻壁長押(ありかべながおし)を廻し、次間境に筬欄間(おさらんま)を用いた書院造。天井はトガ板の鏡天井です。壁は聚楽(じゅらく)壁で襖絵も海をバックに、帆掛け舟の取っ手が浮かぶように見せています。

 

その広さにただただ絶句致します。

 

「隠元書掛け軸」。

 

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右側は、「祝年莫如惜時」(年を祝うは時を惜しむにしくはなし) 「愛身莫務学」(身を愛するものは学を侮ることなかれ)。左側は「忠孝吾家之宝」(忠者はわが家の宝)「経史吾家の田」(経史=経書と歴史書はわが家の田)と読みます。

 

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皆様も学問を侮ってはいけませんよ。身を助けてくれるのは学問です。

 

お座敷からは旧伊藤伝右衛門邸の庭園を眺めることができます。

 

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皆様見てください。この美しさ。

 

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邸宅南側の馬車廻しを中心とする広場、建築群に挟まれた中庭、邸宅北側の主庭の3つの部分で構成されます。このうちの主庭が主屋からの展望をも考慮した回遊式庭園です。

 

のちほどその庭園も歩いて散策いたしますよ!台所のほうに行ってみます。

 

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「洗面所・浴室」

 

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洗面所の鏡縁には英国ビクトリア様式の装飾を施し、格調高い造りです。浴室の天井は湯気抜きが網代風に造られています。

白蓮さんは何の不自由もなかったでしょうに。かえってそれがよくなかったのかもしれません。

 

今日はここで御終いです。今日はここで御終いです。お次は、「【庭園】福岡・浦田の「旧伊藤伝右衛門邸」。伊藤伝右衛門と白蓮が過ごした邸宅を散策する!③」をお届けしますのでお楽しみに!

 

written by たみと@プロマリ