・エドガー・ケイシー
“月の運行を利用しての栽培法は、有史以来ずっと行われているものです。リーディングによれば、神官ラータがエジプトからヌビアの地に追放された時代に、一番最初の月農法が生まれたとのことです。ラータは月の力をも含む自然界の様々な力を発見し、月の満ち欠けに従って植え付けをし、豊作に導く方法を人々に伝授しました。
「神官ラータは今で言う経緯度、惑星や恒星、星団や星雲、星座の働き、そしてそれらが与える様々な影響を教え始めた。その結果、ヌビアで、太陽が人の生命に影響を及ぼす時期が知られ出したのである。今の人類が始まりを迎え、そして、ラータが体験したことの全てから、人間の肉体、精神体、霊体に働きかける星々の力が知られ出したのがこの時代であることを憶えよ。こうして、特定の月の満ち欠けのときに動物を呼んだり、鉱物界、植物界、動物界の要素を結びつけたりといった方法が初めて、ラータにより、発見というより自覚され、ヌビアの地の人々に初めて伝えられたのである。」(二九四‐一五〇)
ラータがエジプトに帰還すると、彼がヌビアで得た知識はエジプト人に広く利用されることになりました。月農法もやはりこの時期にエジプトで採用されることになったと考えられます。
アトランティス人が次々に入植した場所の一つであるインカやペルー、エクアドルでもやはり月農法が実施されたというリーディングがあります。エジプトとアトランティスとの間には緊密な連絡がありましたから、この考えはアトランティス人によって伝播されたものと考えられます。
「アトランティスからやってきた人々、また今のユカタン半島に入植地を造る目的でやってきた彼らによってオンの国やオグの国の人々に混乱が起こり始めた時代のインカ、ペルー、エクアドルの地にこの人はいたのである。
‥‥‥この人は自然界、天の星座とそれが人間に及ぼす働き、また季節と収穫など当時の人々が生活する上で頼っていたことに関して優れた判断力を発揮、非常な進歩を遂げた。」(一八九五‐一)
さて、月農法とはどのような仕組みを持つものなのでしょうか。
「有機農法」一九六五年三月号に、これについて興味深い記事が見られ、月農法の基本原理がまとめられています(M.C.Goldman,“Should We Prant by Moon?”Organic Gardening and Farming,March,1965)。それによりますと、葉菜類など、地上に実を結ぶ作物は新月から満月にかけての時期に植えつけするとよく、人参などの根菜類は満月から新月に移ってゆく時期に植えつけるのがよいとされています。また、この記事によると、惑星同士の位置関係、十二宮、緯度、海抜なども考慮に入れる必要があるとのことです。”
(ジュリエット・ブルック・バラード「エドガー・ケイシー 大宇宙の神秘」(中央アート出版社)より)
*文中の「エジプトの神官ラータ」というのはエドガー・ケイシーの前世です。
*エドガー・ケイシーのリーディングの中には、農業以外にも、たとえば病気治療についても「新月から始めるように」との指示が出されているものがあります。何事であれ、新月から遅くとも満月になるまでに始めるのが良いようです。(参考:白鳥哲 / 光田秀「エドガー・ケイシーの超リーディング」ヒカルランド)
・中南米の月農法
(地上部を収穫する野菜の播種と移植)
“過去からの言い伝えでは、播種するのは月が膨らんでいくとき(新月から3日目~満月の3日前までの、水分が地上部へ拡散する時期)がよいとされる。とくに満月の2~3日前までに播種を完了するのがよりよいとしている。こうすることで、トマト、ナス、オオムギ、エンバク、コメ、コムギ、トウガラシ、トマトの木・ルロ(トマトに似た果実)、飼料用トウモロコシ、ピーマン、キュウリ、グリーンピース、長ネギ、マメ、インゲン、ソラマメ、ポロネギ、ハクサイなどの野菜類が大きく育ち、実も多く結ぶとされる。
また十八夜(満月後3日~新月の最初の3日間、水分の下部へ拡散時)には地下に育つ野菜、ニンジン、ダイコン、ジャガイモ、ビート、タマネギ、ニンニク、セロリ、ハツカダイコンなどを播種するとよい。
留意したいのは、地上部でも地表面に育つレタス、フダンソウ、ホウレンソウ、リトルコーン、キャベツなど葉を食用にする野菜の場合は、二十六夜で播種したほうがよいことである。”
“このように果菜であれ、子実野菜であれ、満月の3日前に播種するという規範は間違いなく世界的なものといえよう。”
(ハイロ・レストレポ・リベラ「月と農業 LA LUNA 中南米農民の有機農法と暮らしの技術」(農文協)より)
*この本では、中南米に伝わる月農法について、様々な作物の播種や収穫、肥料を施す時期などが詳しく説明されています。著者のリベラ氏は、エドガー・ケイシーについては何も言及しておられませんが、ケイシー・リーディングによると、中南米に月農法を伝えたのはアトランティス人ということですので、この本の中で紹介されている技術も、かつてアトランティスで行われていたのと同じものではないかと思われます。
*動物の交尾についての記述もありますが、それによると「どの動物も三日月から満月にかけての月齢が最適である。この時期(に交尾した子)は強く、よく育つという」のだそうです。もしかしたら人間にも当てはまるかもしれません。
*インドのアーユルヴェーダにおいても、「薬草は、月が満ちている期間に摘む」ことになっているそうです。(参考:ポール・ブラントン「秘められたインド」日本ヴェーダーンタ協会)
*明日は旧暦7月12日で、出口王仁三郎聖師の生誕日です(まさに満月の3日前です)。大本では、この日は「瑞生大祭」の日とされ、亀岡天恩郷と綾部梅松苑で盛大な祭典が開かれていました。現在は教団が三つに分裂しているため、団体によって開催日や開催場所が異なってしまっているのですが、出口聖師によると、「この日(旧暦7月12日)に始めたことは、何であれうまくいく」そうですので(もちろん一生懸命に努力することが前提です)、何かを始めようとして、未だ躊躇しておられる方は、明日、思い切って始めてみてはいかがでしょうか。