・霊性の時代の到来
“一つの世界、即ち世界連邦政府運動も世界の正しい考え方として、空想論的に扱われていたが、今やそれは時の問題とされて来ている。しかし、それらは世界人類の発達にともない、科学的の基礎も持ってはいるが、まだまだ霊的基礎にまでは至っていない。人類の英知が更に発揮され、神的のつながりにいたれば、そこに根本的の霊的相応に基づくものが解明されて、神の国のすがたが実現されるのではあるまいか。そのためには矢張り聖師の伝達に対し、真剣な拝読が行われると共に、その都度これを発表して、人類の啓蒙に役立てるようにつとめなくてはならぬことを、大本愛善苑会員は使命づけられていると自覚し、共に世界の人々と携えて、神意の在る方向に歩まなくてはならぬと痛切に感ずる。
出口聖師は断言した。『必ず霊的相応の世界が実現する。みろくの世じゃ』と。”
(「神の国」昭和25年11月号 大国美都雄『国魂の作用』より)
伊藤 ものの見方を霊的に見てゆくという潮流が世界的に起こっていますね。デンマークのマルティヌスという人が一切のものに霊魂があるということを非常な確信をもって云っている。鉱物にも厳然としてあるんだと理論的に説明している。人が生まれてくる場合も両親の遺伝を継ぐのではない、生まれてくるものは前生からの個性があるんだ。それが同気相求め、それと似た両親のところへ来る。同気相求めるというのは、一切のものにみなバイブレーションがあって、同一のバイブレーションがお互いにひきつけたり、反発したりするんだ、と。それをラジオの原理から説明している。あの説明なら科学者もうなづく。聖師さまもおっしゃっていますが、今の文明はまだまだ最下底で、ただ物質しか見えない文明だと、これが進んでくれば今度は心霊を主にした文明が来る――といっている。で、物語の中に没入して、バイブレーションに引きつけられる。これによって頭脳の働きを切り換えてゆくことが大切ですね。
(「おほもと」昭和32年3月号 桜井八洲雄・伊藤栄蔵・木庭次守『春風に帆をあげて』より)
・聖痕者マルタ・ロバンの預言 〔愛と光の家〕
(1936年2月10日 フィネ神父との会見)
“フィネ神父は彼にとって忘れがたいこのときのことを幾度も語っている。多くの文書にある話を総合して、彼の話を再現しよう。
「初め1時間、マルタは私に、聖母についてしか話しませんでした。マリアについての講話をよくする私は、聖母についての彼女の話し方にすっかり心を奪われてしまいました。彼女は聖母を『私の大好きなママ』と呼んでいました。そこで私は、聖母と彼女とは非常に深く知りあっているのだなと推測したのです……」
「2時間目に彼女は、これから繰り広げられるであろう重大な事がらについて話しました。そのうち、あるものは非常に大変なことで、あるものはとてもすばらしいことだろうとのことでした。実際にこの話の段階で彼女は私に『新しい愛の聖霊降臨が起こり、信徒の使徒職を通して教会が若返るのです』と言ったのです。このことについて彼女はよく話してくれました。そして彼女はこうも言ったのです。『信徒は教会の中で、非常にたいせつな役割をもつようになるでしょう。たくさんの人が使徒として召し出されるでしょう』と。ずっとのちに教皇ピオ12世、ヨハネ23世、そしてパウロ6世が『教会の春』とか『新しい愛の聖霊降臨』と語られたのを聞いたときに、私はたいへんな衝撃を覚えました。それをマルタは、なんと1936年に私に言ったのですから。彼女はまた、教会は全面的に刷新されるでしょうと私に言いました。彼女が話していたのは公会議のことだったのです。彼女はさらに、信徒を養成するために多くの方法があるでしょうがとりわけ、愛と光の家が多くできるでしょうと付け加えました。私には彼女の言いたいことがよくわかりませんでした」
「そこで彼女は私に言いました。『これは教会にとって全く新しいことですね。いままで決してなかったことでしょう。修道会ではなく、聖別された信徒から成るのです』彼女はつづけて言いました。『愛と光の家は、父親である一人の司祭の指導のもとに、自分を奉献した信徒で成り立つのです。これらの愛と光の家は、全世界の中で輝かしい影響を与えるでしょう。これらの家は人々の物質的敗北と悪魔的な誤謬が生じたのちに、イエズスの聖心からの答えとなるでしょう』
さらに彼女は言いました。『消え去ってしまう誤謬の中には、共産主義や世俗主義およびフリーメーソン結社があるでしょう』彼女は私に、特にこの三つをあげました。それは1936年のことです。
『ですがそれは、聖母の介入ののちに起きるでしょう』と彼女は言いました。……」”
(レイモン・ペレ「マルタ・ロバン 十字架とよろこび」愛と光の家より)
・スワミ・ヴィヴェーカーナンダの予言(1896年)
「次の動乱は、ロシアか中国から生じるでしょう。どちらかははっきりとは見えませんが、そのどちらかでしょう。」
「世界はヴァイシャの支配下のもとに、第三期にあります。第四期はシュードラの支配下になるでしょう。」
”ヴァイシャ、すなわち商人と、シュードラすなわち労働者は、ヒンドゥー教徒の社会では第三と第四の階級である。スワミ・ヴィヴェーカーナンダは、次には、第四の階級が人間社会を支配すると言った。バラモンは古代インドの光輝の時代には世界の思潮を支配した。それから、ローマ帝国の時代から17世紀の中頃まで、ヨーロッパの覇権を通じて表明されているように、クシャトリヤ、すなわち軍人の統治ができた。スワミはシュードラ階級の来るべき主権を予言した。この循環の完成後、精神文化は、自ら再び現れ、宗教の師バラモンの力を通じて人間の文明に影響を与えるだろうと言った。スワミ・ヴィヴェーカーナンダは、インドの過去の栄光のすべてをしのぐものとしてインドの将来の偉大さをしばしば語った。”
(スワミ・ニキラーナンダ「スワミ・ヴィヴェーカーナンダの生涯」法律文化社より)