天の鳥船(新しい動力で飛行する未来の乗り物) | 瑞霊に倣いて

瑞霊に倣いて

  
  『霊界物語』が一組あれば、これを 種 にしてミロクの世は実現できる。 
                            (出口王仁三郎)  

 

  久方の(あま)(とり)(ふね)かづの限り 舞ひつ狂ひつ神代は到らむ (霊界物語 第七巻 余白歌)

 

 

 “霊界物語第25巻第20章には、将来、風車や羽車などに乗って天地間を往来すると書かれてある。さらに物語や古事記では、「天の磐樟船(いわくすぶね)」「鳥の磐樟船」に乗った神々が登場する。物語第2巻第30章には「――折から東南の蒼空より一点の黒影あらはれ、おひおひ近づいてくる。(中略)見れば天之磐樟船である。この船には白地に赤の十曜を染め出したる神旗が立っていた。ややあってその船は城内に下ってきた――」と示されている。この磐樟船の動力について、聖師さまは次のように示されている。

 

 『あれは石油、ガソリンでない。原子力でもない。原子力はいかん。原子力は破壊の力であって破壊でないものがある。和合させるやり方がある。一応は破壊するがすぐ和合する。それで実害の無いという理想的なものが発明される。それは大気中の元素の中にその原動力となるべきものがある。それを簡単に取り付けられるようになったら、グライダーのようなものにとりつける。するとサーッと空から飛んで亀岡や綾部にも楽に行ける。そういう時代が来る。その時がみろくの世だ。』”

 

     (「おほもと」昭和54年10月号 藤代和成『省エネルギー時代に想う』より)

 

 

 “出口聖師は「宇宙間には神霊原子というべきものがある。霊素ともいう。宇宙万物いっさいのうちに包含され、空中にも充実している。また体素というものもある。霊素と体素とが相抱擁帰一して精気を発生する。この精気から電子が生まれる」と五十八年前に刊行された霊界物語(第四巻)に示されている。

 さらに、電気の乱用の為に宇宙の精気を費消し、邪気を発生して静物を軟弱にし、精神的退化をもたらす。みろくの世までへの過渡期には電気の利用は有益にして必要だが、一歩進んで霊気をもって電気にかえることになれば……世界は完全に治まる、と述べられている。

 核融合はこの霊素、体素の利用への前段の過程なのか。私は違うように感じるのだがどうだろうか。さきにあげた動機のもつ重みと他方、火力文明を、神さまはある時期には亡ぼされると示されていることを思いあわせてである。火力文明を亡ぼすという点も、安易に解すべきではない深遠さがあるが、いまは自説を明快にしないでの無責任な感じを述べるだけに止めさせてほしい。”

 

    (「おほもと」昭和54年6月号 三ツ野真三郎『エネルギー不足時代の対応』より)

 

 

・西暦2100年の地球 〔エドガー・ケイシー〕

 “西暦2100年アメリカ、太陽の光を反射させてまばゆいばかりに光り輝く銀色の葉巻型宇宙船が、白雲をぬって空を飛んでいた。下方に広がる大陸はかつての西半分が海に覆われていた。宇宙船はある廃墟と化した都市の上空で停止し、静かに下降してきた。ドアが開かれて出てきたのは、一人の少年と数人の科学者たちだった。その都市は至る所瓦礫の山だったが、沢山の人々が再建労働に従事していた。少年が一人の男に進み寄って「ここはどこか」と聞くと、男はびっくりしてこう叫んだ。「どこだって?ここはニューヨークに決まってるじゃないか」少年は愕然とした。見渡す限り、そこは瓦礫の山で、あの偉大なるシンボル、自由の女神の像もなければ、エンパイア・ステートビルも、もはや影も形もなかったのだ。

 工事現場のドリルのやかましい音が、やがて列車のガタンゴトンという音に変わり始めた。誰かが肩を揺さぶっていた。

 「エドガー・どうなさったの?ひどくうなされていたみたい」

 愛する妻、ガートルードの声だった。

 「ああ、夢だったんだね。ガートルード、ぼくは大変なものを見てしまったよ」

 目をこすりながら、エドガーは今見た不可解な夢の一部始終を妻に話し、すぐに紙に書き留めた。

 1936年3月3日の晩のことだった。エドガーはデトロイトで違法に医療行為をやったかどで裁判にかけられ、それに勝利して故郷に帰るところだったのだ。

 郷里のヴァージニアビーチに着くと、彼は夢の意味解釈を求めてリーディングをとることにした。彼がこれまでに見た中でも最も鮮明でショッキングな夢だったからだ。彼はこれまでに、何百人もの人々に夢解釈のリーディングを与えていた。中には本人さえ忘れている夢を呼び起こし解釈したものさえあったが、その解釈によって未来を予知する夢の多いことはわかっていた。彼のリーディングによって、沢山の人が夢解釈を助けられ、事前に危機を切り抜けてきた。そのため、重要な夢は必ずリーディングで正確な意味づけをすることが、彼の習慣になっていたのである。

 100人近い先約者のリーディングを終えて自分の番が回ってきた時には3カ月が過ぎ去っていた。1936年6月30日、問題の夢解釈のためにとられたリーディングはいつになく厳かな調子でこのように語った。 

 

 「度々指摘してきたことである。自分の仕事に対して、疑惑や恐怖が起きた時に助けとなり力となれるよう、その夢の体験は彼に与えられたのである。彼が起訴されたこの数ヶ月間、この源を恐れ、疑惑を持つほど混乱をきたす力が、彼の周囲に働きかけていた。

 その夢の映像は、たとえ暗闇に閉ざされたと思えることがあっても、目的の誤解されることがあっても、その人とまた彼が地上経験を通して助ける人々の中で、希望と理解を与える経験の中で、この仕事の正しさが実証される時の来ることを分からせるためのものであった。

 解釈は次の通りである。恐れてはならない。信仰を保て。あなたと共にある御方は、妨げる者よりはるかに偉大だからである。天が崩れ去るとも、地が変えられるとも、先の天が過ぎるとも、神の聖約は変わることがなく、同胞の生活と心の中であなたが為した仕事を証明することになろう。

 あなたは次のみ言葉を知っているであろう。“あなた方が隣人に対して行うどのようなことも、あなた方の神に、あなた自身に対して行っているのである” 自我が打ち消されることによって、神は実際にあなた方を讃えてくださり、あなたを隣人との関わりにおいて一つの目的に召された者として定めてくださる。

 どのような試練の時にも、どのような誘惑の時にも神がともにいてくださることを、またあなた方が滅びることのないよう願っていてくださることを忘れてはならない。そのように、あなたの意志を神の御心と一つにせよ。恐れてはならない。これがその解釈である。

 その光景で物質的角度から見た時代はいずれ訪れる。だが、魂にとってそれは重要なことではない。むしろ、今日の務めを果たすようにせよ。明日のことは明日が心配してくれる。

 このような地球の変化は、やがて起こることである。‘ひと時とふた時と半時’がやがて終わり、再調整の時期が始まろうとしているからである。主はどのように言われたであろうか。『義人が地を継ぐであろう』 兄弟よ、あなたは地を継ぐだろうか。」(294-185)”

 

      (林陽「1998年エドガー・ケイシー世界大破局への秒読み」曙出版より)