ナマズ Silurus asotus
ナマズ目ナマズ科ナマズ属
近所で大きい魚が釣りたい、そんな時はナマズ釣りが良い。身近なドブ川で60センチを超える大物を手にすることもできる。ルアーで手軽に狙えるのも魅力だろう。 ただ、基本夜釣りなので足元等には十分ご注意を。
北海道~九州の日本各地の湖沼や河川に生息しており、水質汚染に強いので都市を流れるドブ川にも居る。昼間は物陰に隠れていることが多いが、雨や曇りの日は昼間でも活動していることがあるので、予めナマズ釣りのポイントを探しておくにはこういう日にナマズが居るかどうか見に行くのが良い。
なお、冬の間はじっとしていることが多いので、4月くらいの水温が上がり始めてからがシーズンとなる(地域にもよるけど)。
夜行性で、夕方以降に活発になり小魚やカエル、エビ、ミミズ等を捕食する。ナマズの釣り方は、古くはカエルを使ったポカン釣り、今ではルアーフィッシングが盛んに行われているが、ミミズ等を餌にしたぶっこみ釣りやウキ釣りでも良い。針に掛かればコイほどは走らないが、重みがありトルクフルなファイトを楽しめる。
また、ナマズは側線やヒゲで獲物を探すようで、視力は悪いらしい。そのためか、ルアーで狙っているときはミスバイトが多発しがち。バフっと音を立てて食ってくるもなかなか針に掛からないのは結構スリリングだ。
見た目が見た目なので、食べようと思う人は少ないかもしれないが、実はかなり旨い魚だ。オススメは煮付けや唐揚げで、蒲焼きはウナギとは路線が違うけどこれも旨い。小骨が無いのも食べやすくて良い。
スーパーでよく見かけるパンガシウスもナマズの仲間であり、ハンバーガーやのり弁に使われるらしいので、多くの日本人は知らず知らずのうちにナマズ類を食べているかも…
なお、ナマズに限らず淡水魚と汽水魚は特に、生息環境によっては泥臭くて食べられない場合もあるので、できるだけ綺麗な川で釣ったものを食べる方が良いだろう。
また、淡水や汽水に棲む生き物には横川吸虫等の寄生虫がいることがあるので、生食は避けしっかりと加熱するべき。
今ではほぼ日本全国で見られるナマズだが、自然分布は近畿以西らしい。東日本に移植されたのは江戸時代になってからとのことだが、やはり美味しいから食用のために持ち込んだのだろうか。今問題となっている国内外来種というもののようだ。
身近な存在だったので複雑な気持ちだが、釣ったら美味しく頂いてしまえば良いだろうか…