冒頓単于とならんで、世界史Bを習っていないと出会うことのないと思われる、

中国の魏晋南北朝時代に行われていた官吏登用制度。

 

九品中正

 

九品とは、九つにわけた品等(ランキング)のこと。中正とは、各郡の出身者一名が政府によって任命され、その地の人に品等をつける役職のこと。中正がつけた郷品は中央政府に上申され、その品等に応じた官職が与えられる。

 

もっと簡単にいうと、

 

地方にいる優秀な人材を登用するために、中央政府から任じられた中正官が人材にランクをつけて地方に推挙する

 

というもの。

 

ここを扱うときに毎回生徒に、この具体的な内容を説明する前に

 

「1と9だとどっちがよさそう?自分ならどっちほしい?」

 

と聞きます。(わざとぼかしてるwwこれがのちにプチ事件を)

 

今年は高2を二クラス担当しているので、昨日と今日で2回聞くことになったわけなんだけど・・

 

今日も、予定調和のように「1‼‼」って返ってくると思ったから(元気なクラスなので常に全力笑)、生徒の半分くらいが数字言っているのをほとんど聞き流して、

 

「そうだよねー1だよねー (o^∇^o)ニコニコ」

 

って言ったら生徒が何やらザワザワ。

 

一番前の女子生徒が笑いながら、「うわー全員逆とか・・・」

 

と一言。

 

 ( ´゚д゚`)えぇーーー!?

 

「えっ!?みんな9って言ったの!?あれー耳おかしくなったかなー」

 

などとごまかしつつ、「ねぇなんでなんで?」と聞くと、「だって多いほうがうれしいじゃん」と。

 

なんですと∑(!? ̄Д ̄)

 

お主たちは、成績の順位の数字、多いほうが嬉しいのか!?

 

と軽くパニくる。

昨日のクラスは普通に1って言ってたよなーと何が違うんだと思い返すと・・

 

成績上位を集めたクラスがみんな「1」って答えてて、普通の子たちが「9」と答えた事実に到達。

おおお!?これはまさか( ̄▽ ̄)!!??笑

 

・・・まぁでも冷静に考えたら、点数と思えば多いほうが嬉しいともいえる・・・

加算式なら確かに1点より9点だよね、うん。

ランクってはっきり聞いてないこっちが悪い。

 

そのときは、

 

「おやつも1個よりも9個のほうが嬉しいもんね」

 

と言ってやり過ごしたけど笑

 

聞き方次第で答えって真逆になるものなんだなーと。

妙に勉強になりました。

しかし、クラスで全く真逆の答えが返ってくるものなんだなぁ・・

今まで9って返ってきたことがなかったから新鮮でした。しかし全員ってのがまた・・

 

成績は関係な・・・い・・・・・・・・はず・・・・・だよね、うん♡

 

ちなみに。

 

この制度、のちに

 

「上品に寒門なく、下品に勢族なし」

 

と揶揄されることになります。

ちなみに、げひんではなく、かひん。

 

九品中正で上の品等にされた人々には寒門=貧しい家の出身者は無く、

下の品等とされた人々には勢族=有力者がいない、という意味。

つまり、上品は有力者=豪族に占められている、ということ。西晋の時代に言われたことで、魏から始まる九品中正が本来の人材登用の目的からはずれ、豪族が中央の官僚になることが多くなったことを示している。

 

ですって。

 

おやおや♡

 

いまの日本の政治と何か違いますか?

1700年経っても、人間社会の本質は変わらない、ということがよくわかるお話でした♡

 

ところで・・2位じゃダメなんでしょうか?

 

1品はほぼ取るのが不可能だったようで、この場合は、2品で十分すぎたようです笑