障子がキャンバス わんぱく芸術家
ナショナル ジオグラフィック協会 写真資料室から
(日本の百年、April 2018)
堂々と障子にいたずら書きする、やんちゃ盛りの子どもたち。
後で親に大目玉をくらったのではないかと気になってしまうが、
心配は無用。
大掃除で障子を張り替える前に遊んでいいとの許しを、きちんと
得ているからだ。
写真を撮影した女性ジャーナリストのエライザ・R・シドモアは
「普段は破かないように気をつけている子どもたちも、このとき
ばかりはうれしそうに落書きしたり穴を開けたりしている」と、
1914(大正3)年7月号の特集「日本の子どもたち」に書いている。
冬は雪だるま、夏は浜辺で砂の城を作り、かくれんぼや
鬼ごっこもすると、シドモアは日米に共通する遊びを見いだして
もいる。
とはいえ、この障子の場面に注目したのは、日本の子どもにしか
味わえない特別な楽しみのほうが興味深かったからだろう。
今では障子のある家庭が減り、プラスチックを貼り合わせた
破れにくい障子紙も登場して、自由に落書きできる機会は
めっきり減った。
もちろん遊びはほかにもあるけれど、いたずらを解禁された喜び
は格別なのだろう。
幼い芸術家たちが墨で描いたはかない作品から、その気持ちが
伝わってくる。
写真:ELIZA R. SCIDMORE
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