(ビジネス知識)ブルー・オーシャン戦略をざっくり説明したいの巻 | ちょっとの努力(仮)

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もしビジネスパーソンや学生さんのあなたが、後輩からこう質問されたらどう答えますか。「先輩、iPadはブルー・オーシャンだって聞いたんですけれど、どういう意味ですか?」

「それは、青い海を泳いでいるように、気持ちよく使えるという意味だよ。」
「ほーう。(一応感心したふり)」


一部当たっているようにも思えますが、何でも直訳で事足りると思ったら、大間違いです。それでいいなら、The Civil War(南北戦争)が「内乱」になってしまいますし、フィン・ファンネル(ν《ニュー》ガンダムの武器)が「(魚の)ひれ型の漏斗(ろうと)」になってしまいます。漏斗ではαアジールのメガ粒子砲を拡散できません。


『・・・あのー、気が済んだら、次にいって下さい。』

『ブルー・オーシャン戦略』とは、W.チャン・キムと、レネ・モボルニュが2004年の10月に『ハーバードビジネスレビュー』誌への掲載の中で使った言葉ですが、日本的な言葉で一言でいうと、みんなと同じ土俵で勝負しないということです。


近い将来起こりうる具体的な例を挙げて、説明しましょう。


ここに、介護用二足歩行ロボットを作っている架空のメーカー、リガ・ミリティア社(仮名)があると仮定します。


介護用二足歩行ロボットの市場は、多くの企業が乱立し、高性能を競っています。市場では、ロボット一体1億円を切るのが当たり前で、9,000万円台のロボットが出てきました。


後発メーカーであるリガ・ミリティア社は、社運をかけて、新たなロボット、「ヴィクトリー型」を製作しました。


このヴィクトリー型、他社製品に比べ、1体1億円と高価ですが、上半身(ハンガー)3,000万円、心臓部(コア)4,000万円、下半身(ブーツ)3,000万円の3つのパーツで出来ており、3つをジョイントさせて一つのロボットとして使用することが可能です。


また、介護用ロボットとしてのすべての機能は持たないにしても、ハンガー+コア(7,000万円)、コア+ブーツ(7,000万円)だけでもある程度の介護はしてくれますし、コアだけでも掃除や荷物の運搬など、最低限度の介護はしてくれます。


さらに、コアさえ無事なら、ハンガーやブーツが壊れても取り替えればいいだけなので、全部を買い換える必要がありません。


この製品が市場に出ると、すごい事がおこりました。
全部あわせると1億円(=3,000万円+4,000万円+3,000万円)と、他社より高価なヴィクトリー型が他社製品より売れ出したのです。


9,000万円は出せなくても、4,000万円で最低限度の介護を必要とするユーザーがコアだけを購入したり、ハンガー+コアを7,000万円で購入したり。しかも買い替えのことを考えると、最初に1億円出しても高くないと、1億円で一体丸々購入するユーザーも増え、ヴィクトリー型は介護用ロボット業界でシェアNO.1になりました。


つまり、今まで眠っていた、新たな需要の開拓に成功したのです。


なおかつ、リガ・ミリティア社は、3つのパーツのジョイント構造に関して既に特許を取っており、他社も容易にマネ出来なくなりました。


『・・・ジョイント構造は、Vモードと呼ばれるんですね。』

このように、他社との競争が無くまるで自社だけ青い海を行くようなので、ブルー・オーシャン戦略というのです。


逆に、他社との競争が激しくお互いが消耗戦になってしまう状態を、レッド・オーシャンと言いますが、2010年5月30日の記事で取り上げた牛丼チェーン間の競争や、パソコンの低価格競争は、レッド・オーシャンになっているといえるでしょう。

ちなみに、『機動戦士Vガンダム』最終回で、V2ガンダムがゴトラタンのビームを光の翼ではねかえす時、一瞬、初代ガンダムのラスト・シューティングのポーズをします。見て下さい。


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(参考:古田靖/著,米山茂美/監修,『ブルー・オーシャン戦略を使いこなす』,TAC出版,2009)

紹介記事へのリンク↓
http://ameblo.jp/chottonodoryoku/entry-10557023480.html


ガンダムでビジネス知識を説明した記事へのリンク集↓

http://ameblo.jp/chottonodoryoku/entry-10587299783.html