少しかたい話です。
安倍さんは臨時国会の開催初日に衆議院の解散を告げ、選挙の投票日は10月22日との流れになって来ました。民進党は脆弱、小池さんの新党は未だ形もなし。安倍さんは伝家の宝刀、解散権の使うタイミングを見定めるのが上手です。これで彼の任期は4年(正確には3年)伸び、東京オリンピック・パラリンピックは首相として迎え、通年で約9年間、総理を務める公算が大です。
小生は安倍さんがつくった悪法の数々がもたらす問題山積の10年後が心配です。
先ずは非正規労働者の問題をとりあげます。
最初に言いたこの問題の核心は、若い世代から定年間近のオールドジェネレーションまで殆ど全ての正規労働者が「他人事」と考えているところです。それを理解するために簡単なシュミレーションを提示します。
今の税制で年収の差異にもとづく納税額及び社会保障の負担額の総計を計算すると、恐ろしい結果になります。
A氏:一流商社勤務の33歳男性で年収は1,000万円。彼の10年後の年収は1,500万円、20年後は執行役員となり、3,000万円強。この例で見ると彼が支払う税金と社会保障費からなる国民負担率は20数パーセントから40パーセント強となります。従って払う金額は200数十万円から1,000数百万円。彼が63歳までの30年間に支払う負担額の積算はゆうに1億円を超えます。
B氏:33歳の派遣社員。ダブルワークで頑張っていますが、年収は300万円で国民負担率は精々10パーセントで支払額は30万円。彼の年収は加齢と共に下がることはあっても決して上がりません。何故ならば彼が正規労働者になれる可能性は限りなくゼロに近いからです。彼が30年間に払う国民負担額はわずか900万円です。
B氏ひとりが支払う金額はA氏のそれの1割以下です。実際はA氏の負担額は上記の計算を上回る可能性が大きいので格差は10数倍になると思います。
皆さん、怖いでしょう。正規労働者1人で非正規労働者10数人分の負担をするのです。
本当に怖いのは、この裏側にある真実です。非正規労働者を正規労働者にしない限り、税収及び社会保障費の原資は劇的に先細りするのです。
このことは、30年以上も非正規労働者の10数倍もの負担を強いられる正規労働者が年金などの社会保障の受給資格を持つ頃には社会保障の原資は疲弊していることを意味するのです。
皆さんの一票が政治家を通じて法律をつくり、自らの未来を決めていることを強く認識ください。
特に若い世代で、政治と生活が密接に関係していると思っていない人たちには次の言葉を贈ります。政治とは「経世済民」です。