晴れ

手持ちの矢は たった1本、その1本の矢たる たった1種類のメニューで来店顧客のハートを射抜かなければならない食堂があるッ•••
それは、調理の実力と巧みなサービスや強い信頼で常連顧客を引きつけ、ある意味 顧客の舌を そのメニューに合わせてもらう必要があるのだが、実際にそんな一撃必殺の営業スタイルを具現化させることは至難の技といえるッー。


信じ難いことではあるが、世の中には そんな業態を貫いている食堂が実在しているのであるッ•••
今回の記事では その街の小さな「一発勝負に賭ける食堂」を取り上げ、たった1種類のメニューで顧客を納得させてしまう驚愕の事実に迫ってみたいッー。


ここは、中郡二宮町二宮地内の栄通り商店街に店を構える「山田食堂」であるッ☝🏼‼︎
平成の世も終わろうかとしているが、こちらは 昭和の雰囲気を色濃く残すレトロな食堂といえるッー。


こちらへは、JR東海道線の二宮駅南口より徒歩約2分 栄通り商店街の中ほどにあり、クルマをご利用の場合には店の駐車場の用意はないため 南口駅前か店舗裏手にあるコインパーキングを利用したいッ☝🏼‼︎
こちらの食堂は、その日の日替り定食1種類のみが提供させており 原則 その他のメニューは取り扱いされない営業姿勢といえるッー。※

女将さんに無理をいえば あり合わせの食材で作ってもらえないことはなく、訪店日も「カマスの塩焼きなら•••」と ご案内いただいたのだが、どうしても食べられない食材が使われた料理などの場合以外は お店に必要以上の手間をおかけすることになり、また 献立のバランスも考えられていることもあるため、基本的には その日の日替り定食を素直に注文するべきと考えます。


今回オーダーしたのは 当然「日替り定食」なのだが、この日のメニュー内容は「おでん定食」¥900- であるッ☝🏼‼︎
栄通り商店街を道行く方々から目立つ場所にメニュー(黒板)が早々と出され、一目で その日のメニューが認識可能となっており 恐らく このメニュー(黒板)が出されるを楽しみにされている地元常連顧客も多いハズといえるッー。


この定食のパッケージングにご注目いただきたいのだが、6種類のおでんダネに 小鉢・炊き込みごはん・味噌汁が付帯する充実のラインナップなのであるッ☝🏼‼︎
また、このビジュアルから 一見するだけで すべての品が時間と手間をかけてハンドメイドされたことが見て取れるといえるッー。

↑大根
↑ちくわぶ

主菜の詳細に移るが、まず先陣をきるのは 数あるおでんダネの中で 著者が「最強」と信じてやまない大根で、太く厚切りにされた ほのかな甘さのある青首大根に 絶妙に味が浸み込んだ状態なのだが、このおでんには 練り辛子は添えられていないため 各卓上に用意のある一味唐辛子をふって「おでんダネ最強」の味わいを楽しんでみたいッ☝🏼‼︎
次に 好き嫌いの分かれるタネではあるが、関東育ちの著者にとっては欠かせないアイテムとなる ちくわぶ は、東京を中心とした関東のおでんにくらいしか使われる機会はないものの、独特の食感と食べ応えが楽しいおでんダネといえるッー。

↑ちくわ
↑こんにゃく

そして、ここ二宮町のすぐ隣 小田原市の名物でもある魚の練り物の中から  肉厚のちくわ の登場だが、この形状や焦げ目のつき方などから手練り・手焼きされた本物志向な食材であることがお判りいただけることと思うッ☝🏼⁉︎
続いては プルンプルンっなこんにゃくだが、他のタネにはない強い弾力のある歯応えと 微妙に おでん出汁の風味が浸みたタネといえるッー。

↑玉子
↑とうふ

さらに「みんな(特に男性)大好き」の玉子だが、こちらの玉子は固茹でされたものではなく このブログをいつもご覧いただいている常連様に多く存在される黄身トロっ派ウケする手間暇のかかった半熟状態であるッ☝🏼‼︎
また、とにかく大豆の味が濃厚な木綿豆腐は 3分の1丁程度の弩級なボリュームを有し、これも側面の着色具合などからも 出汁が絶妙に浸透していることが立証出来る仕上がりといえるッー。

↑じゃがいも
↑つゆ(おでん出汁)

おでんのタネの最後に 殿(しんがり)を務めるのが じゃがいもだが、煮崩れを警戒してメイクイーン種が使われることが多い中で このホクホクっ感は男爵のようで、丁寧な下ごしらえと煮込み方で男爵の欠点をフォローしているようであるッ☝🏼‼︎
つまり 以上の各食材紹介欄で書いたとおり、いくら各々の食材が凝ったものや いいものであっても 浸み込む出汁が美味くなくては おでんとしては評価されないのだが、こちらのおでん出汁は 関東風のカツオ出汁の効いた旨味のあるものとなっており、醤油由来により透明度は低い黒いつゆではあるものの、濁りがないのは 食材の煮崩れやアクを出さないよう煮沸させず 低温で時間をかけて煮込まれた証といえるッー。


小鉢の内容は 茄子とピーマンの挽肉炒めで、主菜のおでんがあっさりッとした淡い味つけだけに しっかりッとした濃いめの味わいがアクセントとなる品で、また きのこの炊き込みごはんは えのきが使われた凝った仕様であるッ☝🏼‼︎
大きなお椀で出される味噌汁は 小松菜とねぎを具材とした家庭的なもので、ここで特筆しておきたいのは おでんの大根を仕掛けた際に発生する大根の皮を、きんぴらにして おかかで和えたものが 各卓上に置かれており、これがお新香代わりに炊き込みごはんとベストマッチなアイテムといえるッー。

このブログで取り上げる中では けっして安いメニューではないが、どれをとっても手づくり感の強い素朴な味で 他店では あまり見ることの出来ない魅力があるといえるッー。
あまり食べ物に好き嫌いがない方で、二宮町にお出向き もしくは通過する機会があれば、二宮駅南口の栄通り商店街で「一発勝負に賭ける食堂」の実力を、是非ともご確認いただきたいッ☝🏼‼︎


真紅のiPhone Evoltion lllからの投稿