野本:ついに明智光秀が謀反を起こし、なんと本能寺で織田信長を殺してしまうんですよね。

 

パ:何とも皮肉な出来事ともいえますね。この長宗我部元親の視点から見た時には、まさに明智光秀ともども窮地に立たされていたその時に、このようなことが起こるとはなかなか想像つきませんものねえ。

 

野本:と、誰もが思いますよね。

 

パ:はい。

 

野本:しかし、冷静にこのことを分析していけば、織田信長と明智光秀が対立する。明智光秀の筆頭家老は斉藤内蔵助。そしてその斉藤家と元親の正室石谷氏は親戚。こんなことを全部繋げて考えていったときに、この本能寺の変で一番得をしたのは一体誰なのか、あるいは明智が裏切るという事を周辺の何人かは知っているわけですよね。どこの範囲まで事前にそのことを知っていたのか、そういうことを想像していきますと、日本史の非常に奥の深い部分で、もうちょっとこの長宗我部元親と明智光秀、このあたりの関係というのが注目する必要があるわけです。

 

パ:なるほど。まあしかし今の話のその先はまだはっきりとは分からないですし、この先もわかる保証はないですけどね。

 

野本:外堀は埋まりつつあります。

 

パ:あーそうなんですね。はい、そう本能寺の変によって信長亡き後、長宗我部元親その後、一度この大ピンチから逃れたように見えますけれども、その後天下がまた不安定になってくるという事になりますが、この後元親を取り巻く天下の情勢と長宗我部元親の四国における今後の対策というのはどんな風に推移していくんでしょうか。

 

野本:これはなかなか難しかったと思いますね。やはり天下の趨勢はわかりませんから、ただ長宗我部のスパイも当然上方周辺には何人かは送られていますから情報が入っていきます、どうやら柴田勝家と羽柴秀吉、これがツートップになりそうだという情報がもう入ってきているわけですよね。じゃあどちらにこれは注意するべきか、こういうことを考えていくわけですが、元親はですね実は反秀吉の立場をとることを決めるわけです。

 

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