「58年間の間、芝居の主役だったためしはない。」


ボクの敬愛する北方謙三氏の作品


「秋霜」(角川文庫)


の108ページ、10行目に


こう書いてありました。


ん?58年間の間?


これって


「頭痛が痛い」


「馬から落馬」


的な、間違った文章じゃないの?


でも、これ平成2年度初版から


21版(平成2年)も


発行され続けて


編集者が気がつかない筈はない。


多くの読者だって


気付いている筈です。


それでも、58年間の間と


印刷されていると言う事は


きっとこの文章の奥には


何かが隠されているに違いありません。


58年間でもなく、


58年の間でもなく、


58年間の間なんです!!


ん~!!


考えに考えて


周りの人にも相談しました。


みんな口を揃え


「きっと深い意味があるんじゃないの?」


という答えが返って来ました。


そんなある日、


ある作家さんと、


お話する事が出来たんです。


そこで雑談の中で


この事を聞いてみました。


すると「それ間違いですね」


即答でした。


それでもボクは


北方謙三氏の


この言葉の奥には


何かがあると悩んでいる


今日この頃です。