よく心屋では

 
本音は誰も傷つけないと言うが
 
本当にそうだな、と実感したクリスマスイブだった。
 
 
* * *
 
 
 
 
細かいことは書けないのだけれど
 
昨日、私がとても苦手とする方が壮大な
  
勘違いをして、感情をあらわに怒り狂った。
(その矛先は私ではない。) 
 
 
 
怒りの元が見えないくらい
 
意味のないことや過去のことや
 
沢山の悲しみや恐怖がぐちゃぐちゃになって
 
そんなものを思いっきり投げつけられた感じが
 
した。
 
 
 
 
 
その姿を見て、私は単純に、怖いとおもった。
 
もうこの人、嫌だなとおもった。
 
 
 
 
 
でも、話を聞いているうちに
 
ただ、不安と恐怖がこの人を支配していて
 
そして根底には愛されていないのではないか
 
という気持ちと自分への自信のなさ、悲しみ
 
そんなものがまざまざと見えてきた。
 
一人の弱くて小さな存在が見えてきた。
 
ブルブル震えて、消えそうになって
 
だから、必死でそれを打ち消そうと吠えている。  
 
そんなことを思った。
 
 
 
 
 
 
話しているうちに本音が見えてきて
 
それはとても 素直で 優しいものだった。
 
愛に溢れていた。
 
 
 
 
 
なんだ、それならそれを言ってくれたらよかったのに
 
とそう思って
 
 
いままでなら、その人に絶対言わなかったけれど
 
昨日は、言った。
 
私が意見するのはおこがましいと
 
そう思ったけれど 伝えたい気持ちが優った。
 
 
はじめて、その苦手な人に意見をした。
 
 
 
 
 
私は
 
あなたが伝えたかったことは
 
とても素敵な素晴らしいことだということ。
 
私はとてもそれに同感していること。
 
でも
 
私も含めて カッとなるときは
 
人はどうしても沢山の感情が暴れ出して 
 
本音が見えなくなる。
 
そして、そのカッとした状態は、人に恐怖を
 
与えてしまう。げんに私は怖かった。
 
だから、これからは、カッとなるのは仕方ないとしても
 
そういうときは、すぐに話さないようにして
 
少しクールダウンしてから話してほしいと
 
そう伝えた。
 
 
 
 
はじめて意見したから
 
声は震えていた。本当に怖かったんだろう、
 
話しながら涙が滲んできた。
 
握った手はブルブル震えた。
 
でも、すごく落ちついた優しい声だったと
 
後から同席者に言われた。
 
 
 
 
結果、詳しくは書けないけれど
 
やわらかく丸くことは収まった。
 
 
 
 
 
その人が苦手だな、嫌だなと
 
いう気持ちがなくなったわけではない。
 
でもどういうわけか
 
私は苦手な人、嫌な人にも愛を生産できる
 
ということがわかった。
 
 
 
 
 
愛は、好き嫌いに直結するわけじゃないのかもな、と思ったクリスマスイブ。
 
 
 
 
 
小さな
 
 
 
ほんの小さな
 
 
雪解けを感じた夜。
 
 
 
メリークリスマス♡
 
{2317EEA4-4809-476D-8054-97F74F06F703}