「責任感」という記事を昨日書いた。
精神的に参った社員がどうしても会社に来れず、退職のお願いとも取れる行動を親御さんに頼んだ件です。

私は、小学校の頃に両親が離婚し、母親一人で育ててくれた俗にいう母子家庭に育った子です。
最近は、そんな母子家庭の悲しいニュース(子供を殺しちゃったとか)が凄く多い気がしますが、ウチの母は強かった。

親父が残した借金を抱えながら、私と弟の二人を女一人で育ててくれました。
しかも、一般的な生活をちゃんと確保してくれるよう、必死で働いてくれてました。
保険の外交員をやっていたんですが、売上で、九州地区の常時No.2の座を確保する程の優秀な営業だったのです。


そんな母は、息子二人にとても厳しい人でした。
勉強ではありません。「人として」「男として」という事を常に体をはって教えてくれたんです。
前の記事で書きましたが、一時「ヤンキー」なるものを私はやっていたのですが、、、
ある時、惚れた女性と結婚する!土方でも何でもやって暮らして行く!
何て、意気揚々と出て行こうとする私を、母は、包丁持って必死に私を止めた事があります。「あんたが出て行くなら、あんた刺して私も死ぬよ!」

母は、ここで私を見放したら「絶対にダメになる」と思ったそうです。
そんな母を私は殴りました。「うるせぇ」って。

しかし、母はひるみませんでした。
ひるむどころか、私に更に向かって来たのです。。。

そんな母の迫力と愛情に根負けし、私は家を出て行く事を辞め、初めて高校へ進学しようと、勉強を始めたような思い出があります。

母が常に言って来た事。
「自分の事は自分でやりなさい」「人に迷惑だけは掛けるな」
でした。
今回の事で、私がその社員だったら母は何て言っただろうな、、、と。

母が私に良く言います。
「私は何もあんた達に残してあげれんから。。。ごめんね。」
※財産とかです。

しかし、大人になって凄く思います。そんな事は無いです。
少なくとも、私たちに「強い心」「生きる力」というお金では買えないものを貰ったと母に言っています。

そんな事をふと思い出し、私は幸せだな、と思いました。

強い心。

愛すべき母。

ありがたい。