これは羽曳野レイティングにて、4戦4敗しているフリーザ様(2段所持)とお話した内容です。
分かっていたんだけど、分かっていなかった話と言いますか…。
分かっていたつもりになっていたけど、盲点だったと言いますか…。
カットマンは後の先を取る戦型なので、基本的にはドライブを打たせるラリーが多くなります。
基本的には、
拾えるドライブのレベルが引き上がる
≒カットマンとしてのレベルが引き上がる
と言って大きな間違いはないと思いますが、とはいえ、どうしても取れないボールは出てきます。
取れないボールが多すぎると、カットマンとしての試合が成立しないので、練習しろ!!!という話なのですが、試合中に「このボールは取れない!」というボールに遭遇する時が出てきます。
理想はその試合の最中に適応し、返球できるようになることですが、ジャンプ漫画の主人公補正がない限り、全部が全部に対して適応し切ることは無理なので、「取れないボールを打たせない」という戦術が必要になってきます。
さて、「取れないボール」の代表的なボールは、前に強く踏み込んで打つ強ドライブや、スマッシュ等、純粋にスピードが速く触れない、触りづらい、体勢を整えて返球しづらいボールですが、エースボールは、何も速いボールだけに限りません。
めちゃくちゃかかったループドライブもエースボールの一種です。
単純に回転がかかっているだけで、弾道が高く遅いなら、フォアに来てもバックで回り込んで粒高面で処理したり、ブロックしたり、カウンターしたりと色々対処の仕方があります。
しかし上級者層になると、ループドライブでもある程度のスピードを持ち、カウンターも難しい低く沈み込むような弾道で打ってきたりします。(スピードが遅くても待ちのタイミングがズレたりするので、弾道が低いループは質が高いです。)
スピード的にはある程度体勢を整えられるとしても、回転がかかり過ぎていて球威があり、カットで抑えきれないレベル(オーバーするか、入っても浮きすぎてスマッシュされるレベル)になってくると、そのループドライブは十分エースボールだと言えます。
僕はまさにこの手のループドライブがフォアに来ると非常に厳しくなる場面が多く、このループを持つ人には、フォアカットでしっかり返せなければ勝てない…と思い込んでいました。
(もちろん、カットで返球できれば尚良いです。)
先日の4敗目の後…
「僕、あの質の高いループ、フォア側に来るって分かっててもなかなか安定して返せないんですよね…。やっぱりあれが安定して返せないと、○○さんには勝てないっすね…。」
と話しかけたところ…
「いやいや、あれが返せないなら、ループを打たせなければ良い」
と言われ、
はっ( ゚д゚)!!!! となりました。
「例えば、かかったループを打ちやすいのは、切れた下回転が来た時。下回転を切れば切るほど、ループドライブで回転をかけやすくなるから、それならナックルを送ったり、速いツッツキを送るとかして、こっちが回転のかかったループを打てないようにすれば良い。」
「スピードドライブの方が取れて、ループドライブを打たれた方が辛いなら、スピードドライブを敢えて打たせるように誘えば良い。」
「ループドライブを打ってくるタイミングを分析して、そのラリー展開にならないようにするのも良い。」
「色々試して、駆け引きするのが楽しいよね。」
ハードルは超えなければいけないものだと思い込み過ぎていましたが、高いハードルならくぐり抜けても良かった…と言いますか…。
もちろん、長期的にはハードルを超えていく練習が必要ですが、その場のその試合に勝つためには、ハードルをくぐり抜ける戦術・立ち回り・考え方が必要だなぁと、お話して改めて思いました。
「相手の強ドライブやスマッシュを打たせないためには?」と考えることはよくありますが、上手なループドライブを打たれるのは仕方ないことだと、今まで思い込み過ぎていました。
考え方が分かったところで、どう立ち回るかはまた別ですが、なんだか戦術の幅が広がった気がします。
5分ほどの会話でしたが、自分にはとても刺さるお話でした。