メンヘラ睡眠健康指導士の備忘録

メンヘラ睡眠健康指導士の備忘録

死んだように眠るための秘訣を投稿します。

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今は10月紅葉の季節ですね。
紅葉の季節が終わると、外は寒くなりもう冬かな?なんて思います。

地球は自転しながら太陽の回りを一年で一回り公転します。
この自転・公転のおかげで私たちの生活環境は
自転のおかげで昼と夜が一日のサイクルで変わり、
公転のおかげで春夏秋冬の季節が一年のサイクルで変わります。

実は私たちの体温も一日の周期で変化しているんです。
この体温の変化と睡眠は密接に関わっており、

就寝90分前に15分程度お風呂に入るだけで
最高の睡眠をもたらしてくれるという話をしたいと思います。


■深部体温

深部体温とは一言で言えば「体の内部の温度」のことです。
直腸や鼓膜の温度から測定することでわかりますが、
鼓膜ですと耳の中空洞は湾曲していることから、測定の精度が出せない場合があります。

このため食道や直腸にセンサを入れて測定するのが主流となっており、
なかなか一般のご家庭では難しいかと思います。

日常では舌下温や脇下の温度を測定することが多いですが、
このような体の表面の体温はその人の活動状態または環境温度による影響を受けやすいです。


この深部体温は一日の中で以下のように変化します。




体温には、
午後7時~8時頃が最高となり、
午前4時~5時頃が最低となる
概日リズムが見られます。

この体温が低下するタイミングで眠気が訪れます。
寝ている間にも体温が低下します。
この体温低下がスムーズに進むと良質な睡眠が得られます。

アスリートとかが本領発揮できるのは
実は体温の高い夕方以降の時間となります。
フィギュアスケートの選手が現地(海外)のリズムに合わせて
起床時間を調整していたのはこのためです。
ちなみに、起床時間の調整に使われていたのは
光目覚まし関連の製品で音ではなく、
光照射によるメラトニンを抑制効果で覚醒を促すタイプのものが多かったと記憶してます。


■就寝前90分のお風呂の効果

深部体温が下がったタイミングで自然な眠りにつくのが良いと申しましたが。
なぜ就寝前90分のお風呂が大切なのか説明いたします。

理由は「お風呂に入ることで深部体温の低下を促進し、良質な睡眠効果が得られる」からです。

お風呂に入ることで深部体温は以下のように変化します。




10分~15分程度のお風呂で深部体温は一時的に上がります。
「一時的に上がる」というのがポイントで、深部体温は上がった分だけ
下げようする性質が確認されております。

よって、お風呂に入らないときよりも入ったときのほうが
就寝時の深部体温が下がっているのです。

大事なのは90分前という時間です。
一時的に上がった深部体温を下げるのに90分程度時間を要します。


日常激務で帰宅後、すぐ寝る準備するから無理だ。
という方はお風呂に入らずぬるめのシャワーで済ませ、
深部体温を上げないようにするといいと思います。

そのような方は休日就寝される際に、お風呂に入り
睡眠の質の違いを実感なさっていただけますと嬉しいです。


■皮膚温度と深部体温

ヒトの深部体温が下がる際には
皮膚温度という身体の表面の温度は上がります。



皮膚の血流量が増えることで、皮膚温度は上がりますが、
これは身体の放熱を行っているからです。

就寝前の赤ちゃんは身体がぽかぽかしていると
言われることがありますが、これによるものです。

睡眠ホルモン"メラトニン"が分泌された際は
血中濃度の増大並びに血管の拡大という効果がございます。
メラトニンが分泌されることで、
血流量が増え、深部体温が下がるというからくりです。

睡眠系の論文ではたいていメラトニンの測定結果を記載しており、
睡眠の評価にはメラトニンが重要で、
メラトニンに代わって評価するのであれば深部体温が次に重要かなと思います。



というわけで、
皮膚温度が上がることは深部体温を下げることになりますので、
就寝前に皮膚が温かくても心配ならさないでください。

皮膚温度の上昇により、深部体温を下げますが、
その効果の妨げになるのはくつしたです。

よく冷え性のヒトが夜寒くて寝れないといって
くつしたをはいて寝ることがあるかと思いますが、
これは睡眠時の深部体温低下の妨げになっておりますので、おすすめできません。



■その他:最適な寝室の温度環境

これは余談ですが、寝室の温度環境は季節によってことなります。
それぞれ以下の温度であることが望ましいと言われております。

夏の寝室の温度:26度程度
冬の寝室の温度:16度以上

ここで気をつけていただきたいのは、


毛布や寝巻きなどによる体温調節だけでなんとかしようとすることです。

毛布をたくさん着込むことで、深部体温の放熱がスムーズに行えず
質の低い睡眠になる可能性がございます。

家にエアコンのある方はうまく利用して、最適な室温環境を保つことをおすすめします。