パサージュ・ヴェルドーに入って歩いていたが、誰もいなかった。
下の写真は、終点まで行ってから引き返したときだが、やはり誰もいなかった。
いや、気がつかなかっただけだった。
ひとり佇む女性に気がつかないままシャッターを切っていたが、写真には少し写っていた。
そばまで来て、やっと気がついて思わず立ち止まった。
2018年4月7日(土) AM 9:28
パリのパサージュはそれぞれに歴史に育まれた個性的な特徴がある。
パサージュ・デ・パノラマの庶民的な雰囲気は素晴らしかった。
パサージュ・ジュフロワは華やかで楽しく、ショパンという名のホテルがあって見ごたえがあった。
そして、このパサージュ・ヴェルドーの美しく落ち着きがある佇まいは、この女性と合っていた。
パリ最後の日の朝。
ホテルをチェックアウトした私は、モンマルトルに向かって歩いていた。
途中、パサージュ・ヴェルドーの出入り口を通りがかった。
2018年4月11日(水) AM 8:39
今日はパサージュ・ヴェルドーの中に人々が入っていく。
何人の人があの女性に気づくだろうか。
私は中に入らず通り過ぎた。
美しきパサージュ・ヴェルドーよ さようなら。