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チョコレートが渡せない2






「でも、まさかの時には助けにいくよ」

あたたかなMIYAUCHIの店内。

わたしは一人、凍り付く。

え、それってハツミみたいに手を切ったらってこと?
ほんとうにひどいことを言うのね。


「いつか罰が当たるといいわ」



ノルウェイの森を観にいこうと言われたときから傷ついてた。
まともな男はデートにあんなもの選ばない。


彼からメールが届いた。
決まって昼の2時。

これ以上、傷つけないで。
そう願いながら、メールを開いた。


(フィクション。フィクション。)

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チョコレートが渡せない




大人になったのに、
かばんに入れたチョコレートを
渡せずに帰ってくることがあるなんて
思ってもみなかった。


バレンタインのチョコレートを
たぶん、ほしがってるだろうと思って
表参道のLa Maison du Chocolatを覗いた。

ショコラが6粒入ったものは、
いつものシックなパッケージと
バレンタイン用の真っ赤なハート型の2種類。

いつものパッケージは、
恋愛の小道具としてはあまりに地味で
だけど真っ赤なハートはあまりに仰々しかった。

まよったけど、年上のくせに子供っぽい人だから、
赤いハートの方にした。


待ち合わせて、ノルウェイの森を観て
吉祥寺のMIYAUCHIでワインを飲んだ。

マカロニグラタンを取り分けてくれながら、
「それで。どうだった?」

すぐに映画のことだとはわからなくて。

気の利いた返事を、とおもったけど。
急に聞くから。

「ハツミの気持ちが、よくわかる」って、
出掛かった言葉を飲み込むので精一杯だった。



鞄の中の赤いハート。
結局、朝になっても渡せなかった。


事務所に行くという彼に
丸井の前で手を振って
学芸大学に向った。


ワインやビールを手にした人たちで
にぎやかなクラスカの屋上。

私は100g200円の
量り売りのチョコレートを買った。

100gになるように、
ナッツやフルーツが入った
大きなチョコレートをハンマーで割り入れた。

なかなか100gに達しなくて、
何度もハンマーを振り下ろした。


紙に包まれたチョコレートは
意外にたくさんで、
とても一人で食べられないと、
すこし途方にくれていたら、
私の手の中の包みから、
マカデミアナッツの入ったそれを
ひとかけ取り上げる、
背の高い人。

見上げた先に、優しい笑顔。


「久しぶりだね」

「偶然ですね」




どうか、すべてのチョコレートが、
おいしく食べてもらえますように。


(フィクション。たぶんね)



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情熱が生まれるところ


先日、経済物理の専門家である知人に、
その道に進もうと思ったきっかけを聞いたら
「アジア通貨危機に触れ、問題のある
金融システムが使われ続けていることが不思議だった」
という答え。

私も学生時代、アジア通貨危機をネタに、
金融のグローバル化を研究していたのだけれど、
合成の誤謬は社会のディスコミュニケーションに、
応用できるのではと(当時は思って)現在の業界へ。

一つの事象に対して、なぜ人によって問題意識が違うのか。

彼は中学時代、賭け事に魅せられ、
天気などを指数化して勝ち馬を予想していた。

私は昔から人見知りで、
人が気になってしょうがなかった。

彼は言う。「物理は僕の趣味」。



…とりとめもなくなってしまったけど、
映画「ソーシャルネットワーク」を見て思い出した話。
自分のプリミティブな感情に耳を澄ませたい。

Mark Elliot Zuckerberg felt inferior to "social".
When a journalist said to him "You are inborn CEO" , He said "I did not
want to be a CEO."
(目標は別にあるというニュアンス、どうやって出したらいいんだろう。。)


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