手を握って | 「箱庭。」

「ちいさいね」
と言われた。
その手のあたたかさに
ちいさい私の手は幸せを覚えた。
晶子が久々に顔を出して
大丈夫、ときいてくる。
体が動かない。
大丈夫だよ、と答えた。
泣いてもいいよ
と言われたけど
生憎涙はでない
きっといつまでも
涙はでない
私はひたすら
私を捨てたいと願う。
私の愛した彼女はもういないのだ。
私の愛した彼女が呼ぶ私の名前は意味をなくす。
彼女を必要としないなら
私の存在意義がなくなる。
永遠にくりかえす殺人をとめたい。
私が私に火薬をつめてる。
感情もなくただぼんやりと
頭をぐちゃぐちゃにして時を過ごすしかすべはなく
今日もまた眠れない。

