2019年10月9日(水) パムッカレ

 

 カッパドキアからカラハユットに着いた翌朝、空を見上げますと青空が覗いています。今日は上々の天気のようです。

 

 私はさっそく身支度を整え、ドルムシュ(ミニバス)でここから15分程のパムッカレへと向かいます。

 

 パムッカレとは、トルコ語で綿の城と言う意味だそうで何ともメルヘンチックな響きではありませんか。

 

 ここカラハユットは高原にある温泉保養地ですので、草原の中を快調に下って行きます。途中、熱気球が草原に着地していました。今しがた降りたばかりでしょう、ゴンドラの中には、まだ観光客が乗っていて気球回収スタッフが忙しそうに立ち働いています。パムッカレでも気球ツアーが行われているようです。

 

 そしてドルムシュはパムッカレの町中の広場に到着です。

 

 見当をつけて坂道を歩いて行きますと、眼前に真っ白な丘が姿を現します。白く輝き、眩しいくらいでこれが綿の城です。

 

♡これは、もちろん雪山ではない。

 

 私はさっそくゲートで入場料を払い、丘の上を目指します。(60トルコリラ、1,140円)

 

 入口からは靴を脱いで素足になって歩きます。

 

 ところが、ここで問題が発生です。靴を履いている時にはそれほど気にならなかったのですが素足になった事で、両足の外側に出来ているウオノメに石灰岩の凹凸部分が当たって刺激され、痛みが走るのです。

 

♡この自然の紋様が私を苦しめる・・・。

 

 

 私はいと哀れ、イテテ、イテテと前かがみでへっぴり腰、足元が覚束ないよちよち歩きで綿の城を登って行きます。

 

 これでは、綿の城で歓呼に迎えられ、さっそうと凱旋したプリンスではなく、捕縛され引き立てられる森に棲む小悪党のゴブリンです。

 

 

♡丘の上から石灰成分を含んだ温泉水が流れ落ち、長い年月を掛けて結晶化し、このような雪と見紛うばかりの造形が出来るとか。♪レリゴ~レリゴ~、ありのままの姿見せるのよ~ありのままの自分になるの~♫。

 

♡丘の上を目指して歩く。半袖、半パンの人を見なければまるで雪山。

 

♡途中、石灰棚に溜まった温泉水で水着姿になって戯れる人も。(それほど温かくはないが)

 

♡石灰棚。

 

♡石灰棚に溜まった温泉水が微妙な青色で、真っ白な丘に映える。

 

♡何となくツルツル滑りそうな感じ。

 

 ようやく丘の頂部に着きました。私はやれやれとベンチに腰を下ろして靴を履きます。

 

 見ると遊歩道が整備されていましたので眺めを楽しんでいますと、何やらブ~ンとアブのような音がします。何だろうと上を見上げますとドローンが浮かんでいます。

 

 辺りを見回すと、インド人の男女グループの一人が操縦しています。撮影しているのでしょうか。

 

 すると、何処からともなく警備員が現れ、きつく飛行禁止のお達しです。

 

 ここパムッカレの丘の頂部は、背後の山へと続くなだらかな斜面になっていてペルガモン王国やローマ時代の都市遺跡、ヒエラポリスが広がっています。

 

♡遠くには古代劇場が。

 

 私は離れた斜面に見える劇場跡目指して歩きます。すると、その途中にヒエラポリス博物館があり、その裏手にパムッカレ温泉がありました。

 

♡遺跡の石柱に腰かけて休める温泉。テルマエ・ロマエ~。

 

♡仕切りで分けられたこちらは上から見てもかなり深そう。

 

 私はパムッカレ温泉を後にして、先ほど見えていた古代劇場目指します。

 

♡途中、アポロン神殿跡が。

 

 

♡ハドリアヌス帝によって2世紀に造られたそう。収容人員1万5千人。日本だと倭の国の時代で卑弥呼もまだ登場していない。

 

 この後、またヒエラポリス博物館まで戻り、電動カートに乗って北門まで行き、そこからプラプラと歩きながらパムッカレ村入口まで戻ったのでした。

 

♡ネクロポリス。古代共同墓地跡。大きな石棺が幾つも並ぶ静寂に包まれた死者の通り。明るい陽射しとの落差に私はめまいを覚えていると、突如、頭上からキャッホーという嬌声が。上を見上げると観光客とのタンデムのパラグライダーが舞っていた。

 

♡この辺りは最も賑やかだった商業地区。

 

♡かっては荷馬車や人々が往来していた通り。兵どもが夢の跡。

 

♡また、裸足になってここを降りると思うと。北門からすぐ外に出て帰れたのに。