2016年4月18日(月)~4月20日(水)

 ♡スイス・コテージ前の夕暮れ
 

 
ティオマン島での一晩が明けました。宿のすぐ前の海もキラキラと朝日を浴びて輝いています。

 私は、朝の散歩も兼ねて散策に出掛けます。

 このABCビーチ(通称)は約2kmくらいでしょうか。ビーチの両端は海にせり出した岬によって隣のビーチと区切られています。


 北側には、やはりリゾートと呼ばれるタイプのやや高そうな(このビーチにしては)宿が多いようです。

 この辺りを歩いていると、ナシチャンプルー(おかず載せご飯)の移動販売がありましたので買いました。


 どうも、このビーチも観光客向けのレストランはあっても、地元の人向けの大衆食堂の類が見つかりません。

 今度は逆に南側に向けて歩いてみます。


 南側も北側同様、隣のビーチとせり出した山によって区切られていますが、こちらは、舗装された階段とスロープがあって、ティケというこの島の中心まで行けるようになっています。

 こうして、朝の散歩を終え、インターネットをするためにパソコンを持ってレセプションの前に向かいます。(ここでしかWIFIが使えない)


 すると、FXをするための画面が出て来ないのです。私は、トレードをする際、レートとチャート用、そして注文用と二つのFX会社を使っているのですが、どうしても注文用の画面が繋がりません。(詳しくは分からないが、インターネットが何とか繋がっても、FXトレード用の画面は通信量が多いのか不調の場合がよくある)

 私はハタと困惑しました。この調子で明日の月曜日もWIFIが不調だったらトレード出来ません。これでマレーシアに来て、トレード可能日を三日間、まるで何もしないで無駄にしてしまう事になります。累積旅行費用が重なって来ます。最もトレードして利益が出るとは限らないですが。(もう、旅行の本末転倒である)

 さらに、ここの場所も気に入りません。ここはレセプション前とは言え道端で落ち着きませんし、一応、屋根はありますが、扇風機も無く、熱くて堪りません。(軟弱)

 そして、明けて月曜日の早朝、週明けオープンの窓空け(誰もが知っている極めて利益の出る確率の高い手法)を狙い、マレーシア時間の朝6時、ここに来てパソコンを開いてみましたが、やはり繋がりませんでした。

 私もせっかくですので、うろうろとはしたくありませんが宿を変える事にしました。


 この島の中心であるティケに行けば、安くて良い宿もあろうし、WIFI事情も良くなると考えたのです。

 私はチェックアウト後、南に向いて歩いて行きます。(水上タクシーもあるが)


 海にせり出した山も何のその(幸い階段部分は短かった)、ようやくティケ側のビーチに降り立ちます。

 


♡山道。

 すでに、猛烈な暑さです。道路には陽炎がゆらめきます。標識があって、ティケの中心まで2kmと書いてありました。私は気力を奮い立たせて歩いて行こうとしましたが、店影から「ヘイッ、俺がバイクで連れて行ってやるぜ!」という親父の声に情け無く叩頭してしまう私でした。


 しかし、私の目論見は外れました。ティケの中心には立派な桟橋もあれば、フリーポートのショップやフードコート風屋台群もあります。しかし、宿が無いのです。やはり、宿は美しい各ビーチにあるものなのでしょうか。

 私はさらに南を目指します。指すような南国の陽光が私を痛めつけます。


 ようやく、途中、一軒の良さげな宿を見つけました。ファン部屋ですが一泊、1、290円です。私の心はここに決め掛かりましたが、WIFIはあるか聞いてみますと、何とここら辺り一帯が使えなくなっているとの事。私は長嘆息します。念のために近くにあった別の宿でも聞きましたが、やはり間違いないようです。

 私は、暑熱地獄の中、茫然と道端に立ち尽くします。高い水上タクシーを使って別のビーチに行くのも気か引けます。

 私は、足を引きずるようにさらに南に向かいます。後で聞いたのですが、マレーシア東海岸はこの時期が一番暑い時期だそうです。

 やがて、道も山道になりかける手前の道端に「スイス・コテージ」と書かれたアーチがありました。私は嫌も応も無くフラフラとこの中に入ります。

 アーチの構えも、敷地内に入ってすぐはそれ程、宿泊費が高そうになかったのですが、レセプションまで行くとなかなか立派な造りです。





 レセプションには、いかにもアルバイトと言った風の気持ちの良い若い白人男女がいました。

 宿代を聞いてみますと、エアコン付の部屋で一泊、4,800円との事です。私は、もうここで良いかと思い、決めました。部屋は一人で使うにはもったいないほど、立派な部屋です。


 


 


 さっそくシャワーを浴びて、ベッドに横になり、しばらくまどろみました。

 そして、午後4時になりましたのでレセプション前のレストランへ行き、パスワードを教えてもらい、パソコンに打ち込みます。(もちろん、宿泊手続きをする時、WIFIがあるか聞いた。すると「イエ~ス!ウイ ハブ!」と迷いなく力強い返事だった)


 私は、こんな立派な宿泊施設なので(私にとって)、WIFIが使えるものと微塵も疑いを持たなかったのですが、あにはからんや、繋がらないではありませんか。

 私は、焦ってためつがめつ、いろいろしてみましたがダメです。

 仕方ないので受付の男性に聞いてみます。すると、この男性は席まで来て、一緒になってWIFIに繋げようとしてくれましたがやはりダメです。

 すると、近くに居た宿泊客が、WIFIは繋がらなくなっているようだよ、と教えてくれました。



 万事窮すです。暑い最中、さんざん歩き回った末に高い宿に泊まり(私にとって)、おまけにWIFIは出来ない、ときました。泣きっ面にハチです。

 すると、さっきの受付の男性が、アイフォーンを片手にやって来ました。

 そして、これから電波を拾えば良い、と言ってパスワードも打ち込んでくれてインターネットを使えるようにしてくれました。私は詳しくはないのですが、デザリングという方法でしょうか。ありがたい事です。


 こうして、トレード画面を見始めたのですが、私の場合、夕方だと3時間ほどパソコンの前に座っています。普通にインターネットをするより、かなり長いのです。

 ですので、受付に居たもう一人の女性が私に所にやって来て、「ごめんなさいね。あと5分で終われるかしら」と言って来ました。(もうすぐ休息に入るのだと後で知った)

 どうやら、このアイフォーンはこの女性の私物のようです。この女性は快活で可愛らしく、まるで小鹿のようなイメージですので、もちろん、嫌な感じは全然しませんでした。

 


♡猫を撮っていると、ノリの良い受付の女性が突然、画面の中に。しかし、残念、顔が映っていない。
 このコテージは猫カフェ状態。と言うか、この島全体がそう。4日間の滞在中、一匹も犬を見なかった。

 私は、オオッ、サンキュウ ベリーマッチと言って、ほんの少し、画面を確かめてから、さて、彼女は、と探しましたがもう、この場に居ませんでした。

 そこで、彼

 もちろん、返す時にしっかりお礼を言ったのですが、回線使用料というものは発生したのでしょうか。そして、それは彼女持ちになってしまったのでし女がこの場に戻ってきて来てから返そうと思い、この後もつい、インターネットに繋げっ放しでした。

ょうか。

 結局、翌日はさすがに私物を長く借りる訳にもいかず、トレードは出来きませんでした。

 なお、余談ですが、翌々日、予定を早めてティオマン島を出るためにチェックアウトのために受付に行くと、受付の男性も女性もちょうど居ず、仕方ないので調理場のおばちゃんに鍵を渡して、桟橋目指してこのコテージのアーチを出ました。

 そして、かなり離れた所で後ろの方から、〇〇~、バ~イ!と声が聞こえましたので振り返ると(まさか自分の名前が呼ばれるとは思いもしなかった)、アイフォーンを貸してくれた女性が体全体を使って手を振ってくれていました。後を追いかけて来てくれたのでしょう。(たった2泊しかしていないのに)

 何だかティオマン島で一番、ホンワカとした気持ちになった事で