剛クンはアタシの生き方や思考が自分の理想だ。と、言う。


不思議で仕方ない。だって、ネコのように生きているだけなのに。飼い主も言う「ネコの生き方が理想なの?」って。ネコは所詮ネコでしかないのに。。。


最近、飼い主に対して忠実なアタシは、「犬なんじゃないか?」という考えが浮かんで剛クンに「犬なんじゃないかなぁ?」と、聞いてみた。剛クンは答えた「飼い慣らされたんでしょ?」と言った。なるほど。飼い慣らされたのか。



昨日は、アタシが休みで飼い主は仕事だった。

飼い主が帰ってくる前に、夕飯材料の買い物に行って、夕飯を作って掃除をして洗濯をした。そしてガーベラをテレビの上に飾った。


「風邪だ…」と、言ってだるそうに帰ってきた飼い主の食事は、急遽おかゆに変更。お風呂を入れて、すぐにベッドに入った。足と背中と腰をずっとさすり続けた。

「暑い…」と言っては、うちわで扇ぎ。おでこを冷やす。アイス枕を作る。「寒い…」と言っては、布団を余計に掛け生姜湯を作る。「喉が痛い…」と言っては、喉に手を当てる。その繰り返しで昨夜はほとんど眠らなかった。実家に帰ろうと思っても、30分おきに苦痛を訴える飼い主をほったらかして帰れなかった。っていうか、帰ろうとすると「眠い?もぅ帰るの?」と聞くから「眠くないよ。」と言うと「じゃ、まだ居て。」って言う飼い主。


ベッドの横で枕とタオルケットにくるまっていたアタシを発見した飼い主は、アタシに「上がっておいで。」と、言ったけどアタシは断った「一人でラクラク寝て」って思ったから。それでもベッドの横にいるアタシの手を握って寝ていた飼い主は、夜中の3時頃目を覚ましてアタシをベッドまで引き上げた。朝6時。起きたら飼い主に抱きしめられて寝ていた。抱きしめられて…というより、抱きつかれて。という表現の方が正しいかも知れない。起きてから、何度もアタシにキスをしていたのは、「ありがとう」の表れだろうか?飼い主の体調は良くなっていた。



最近、素直になれず飼い主とギクシャクしていた部分(ギクシャクしすぎて、キスも全然してくれなかった! 怒)もあったけど、風邪をきっかけにまた仲良くなれた気がする。



飼い主とは、半同棲みたいな生活になっている。実家で眠るのは週に1~2回。毎晩一緒にお風呂に入って、毎晩一緒に眠る。マンネリ化したのか、最近では会話も少なかった。っていうか、もともとペラペラ喋る人じゃない。あまりにも苦痛を感じて、一度だけ飼い主が寝ている間に部屋を出て実家に帰ったことがあった。飼い主がイヤな思いをしないようにフォローのメールを入れておいた。翌日、「昨日、出てったことに全然気づかなかったよ 笑」。。。フォローしなくて良かったんじゃね?

この日、アタシはすごく体調が悪くて機嫌も悪かったんだと思う。そんな自分に嫌気がさして、飼い主の側にすり寄れなかったネコだったかもしれない。


もしかして、飼い主はずっと何も変わってないのかも知れない。

先週、アタシ用の枕を買ってきてくれたこと。「ハンバーグが食べたい」と言っていたアタシにハンバーグを作ってくれようとしてくれたこと(実際、具合が悪くてハンバーグは食べれず、メニュー変更)。昨日、アタシ用枕のカバーがお揃いになっていたこと。枝豆が冷蔵庫に入っていたこと(大好きです!)。水が欠かさず入っていること。飼い主は、何も変わってないのかも知れない。



変化を求め続けて、毎日の変わりない生活につまらなさを感じたのか?飼い主の分かりやすい愛情が欲しかった?



気づけばこんなにも思われていることに気づいた昨夜。




アタシは…辛そうにしている飼い主の背中をさすり続けた。飼い主は、痛い所をアタシに訴える。甘える飼い主のそれに答えるコトがやっと出来たようにも感じた夜だった。


飼い主が「ベッドに上がっておいで」って、言ったとき、一緒に眠りたいっていう想いが伝わっていたのを分かりながら、それでも断ったのは早く良くなって欲しかったから。

体をさするアタシに触っていたのは、飼い主の少ない愛情表現。



言葉じゃない。形じゃないと分かりつつも言葉と形が欲しい。けど、それが空っぽなら言葉も形も欲しくない。安っぽいモノは要らない。





昨夜は、言葉も形も無い。それでも互いの気持ちが通じたように感じた夜だった。





野良ネコの生き方や思考は、飼い慣らされたネコの生き方に変わってきたのかも知れない。実際、アタシは今、飼い慣らされている。