数字に強い主人によると、三年が経つという。

もうずいぶん、前のような気もする。

何度か、危篤になり、持ち直した。

彼女は、最後まで、愚痴らしい愚痴も言わずに頑張ってくれた。

 

最近、とみに愚痴っぽい主人。

誰に似たのだろう?

義父であろう。

 

かっぱの人形を作るのが好きだった。

爪楊枝置きの小さな箱も作って、知人に配っていた。

 

義母の方が男らしく、義父の方が男らしくなかった。

料理も彼が。

 

うちが平谷家の伝統を守りませんように。

が、すでに、主人は弱気になっている。