まるで猟犬が獲物を追い掛けるかのようーーー。

2009年の郵便不正事件で無実の罪に問われ、164日間拘留された元厚生労働

事務次官の村木厚子さん(69)は、警察や検察が犯人を捕まえて

有罪にしたいと考えるのは「本能」だと言う。

自身を襲った冤罪から16年。この間も、警視庁公安部による「大川原化工機

事件」など冤罪は後を絶たない。捜査機関が暴走したとき、どう

歯止めをかければいいのか。その思いを聞いた。

(中略)

ーーー 一番、訴えたいことは何でしょうか。

猟犬に獲物を追っかけるなと言っても意味がありません。

これ以上、行ってはけないところには、きちんと塀をつくるしかありません。

制度をしっかりつくるべきです。

私は役人だったので、制度や仕組みというなかで長い間、生きてきました。

今の制度や仕組みに問題があったら直す。

直してもダメだったら、また直す。

行政というのは、その繰り返しなんです。

司法だってそうでしょう。

よりよい司法制度にしていくことは、司法行政に携わる関係者の責務です。

そこをサボるなと言いたいですね。

 

毎日新聞2025.5.13より要旨のみ抜粋しました