秀逸句は、
蝉出たらだーれもいない星だった 塩尻 猫に鈴
特急あずさで、隣の町の塩尻だ。
どんな方なのだろう。
結局は目の前に貼るパスワード 大分 赤峰ユキ
パスワードを書いている紙がボロボロで。
なにがなんやら。
きれいに管理したいものだ。
左手にハガキ右手にゴミ袋 神奈川 荒川淳
真っ先に見る荒川先生の句。
標準を知るために。
出来るかな塩と砂糖の描き分けは 羽曳野 みつぼん
「プレバト」を見ている方だと思う。
神様が仲良くなけりゃまして人 亀岡 のびた
宗教って、むずかしいですね!
大元のキリスト、マホメット、仏陀が話し合えば、話は合うと思う。
絵本閉じカメを助けに行くと孫 川越 ヤマミエ
謎を残す乙姫さまの浦島太郎への仕打ち。
絵本を閉じて、カメを助けに行く孫は、勇敢で賢明だ。
人間はなんで戦争するのでしょ 富士見 あそ坊
前に殺さなくても、人はいつか、死ぬものをという句があったのを
思い出す。人間はだれしも、殺意というものがあるのだろうか?
一番、注目したのが、
貧乏で暇があるからつらいのよ 湖西 宮司孝男
なんて、正直な人なんだろう。
おそらく、多くの定年後の男性のつぶやきであろう。
貧乏だと、することがないんです。
だから、ウロウロしちゃう。
なんとも痛切な句だ。