自分が70歳になることを若い頃は、想像できただろうか?
できはしなかった。
輝かしい青春ではなかったように、今は、感じる。
若さを楽しんでいたとはいえない。
それよりも、自信のなさとか、嫉妬心で苦しんだことが多かったと思う。
取返しがつかないように思えた失敗もあった。
だが、今考えると、いい事も悪い事も、ここまでくると、淡い思い出に
過ぎない。失敗は、致命的ではなかった。
あのころの私に言ってあげたい。
何度でも、失敗しても、大丈夫さと。
そして、今でも、悩むことはあるし、イヤなこともある。
それは、一生、ついて回るのではないだろうか。
が、しかし。
年の功というのだろうか。
なんとかなると腹をくくっている。
だれからも、嫌われたって、死ぬわけではない。
死が近づくほど、死ぬわけではないと開き直るというのは、
人間の知恵なのだろうか。
死さえも、なんとかなるさと考えられるようになりたいものだ。
人生は、若いころより、齢を重ねた方が味わい深いものだ。
裏切りとか、愛とかをしみじみと感じられる。
人は、自分が思うほど、いい人ばかりではない。だが。
人生は、捨てたものではない。