毎日新聞の誌上で毎日掲載される18句の川柳。
全国に川柳子が広がり、今や、万能川柳家族と言ってよい。
仲畑先生が最後の対談をしたファンブック。第124号。
対談相手は、鹿せんべさん。
去年の大賞受賞者だ。
掲載された厳選された句のすべてが秀逸。
そして。
驚かされるのは、彼が奥様の介護をしながら、投句していることだ。
奥様は、寝たきりで、認知症、胃ろう、食べることもできず、出すのも袋に、
という。その奥様を介護しながら。
が、彼は、
「僕はもう、ありがたいと思っています。皆さんたくさんの人に
助けていただいて」と笑顔。
これは、一つの境地ではないだろうか?
もっと、大変でない人も眉間にシワを寄せて、キツイ、いやだという時代に。
彼は、笑顔だった。
愚痴はなかった。
ファンブックの仲畑先生の最後の対談相手に、私は川柳人生の集大成を
見る思いがする。
万能川柳、万歳だ。