私は、舌禍の多い人間だ。

ほぼ、60%くらいは、舌禍であると自覚している。

ほんとうのことを言うからだ。

 

そして、舌禍を恐れる人に、面白い人はいない。

彼らは、失敗しないように、注意して言葉を選ぶ。

 

が、どんな言葉も、ある人にとっては、タブーである。

 

私は、高く飛ぼう、1センチでも高く、という表現を好む者だが。

足の悪い方にとっては、眉をひそます表現だろう。

 

無い者にとって、無いと言われることほど、傷つくものだ。

 

が、もしかして。

文というものを書く人。

また、とりわけ、川柳で言葉を紡ぐ人にとって。

誰も傷つけない表現は、ひとに届くだろうか?

 

ある意味、人を傷つけると承知で、勇気をもって、一歩、踏み出すのだ。

 

私は、若い頃は、今、この瞬間も輝く舞台に登っている人がいるのだろうと

想像した。若かったゆえに。

栄光を欲していたのだろうか。

 

そして、齢を重ねて。

今は、この瞬間も不幸の真っ只中にいる人がいると考えている。

 

話はずれてしまったが。

舌禍を恐れるなと私は言いたい。

それが、もしかしたら、エールになるかもしれない。

誰かへの。