近所のおじいさんT。

引っ越してきたときは、畑の野菜などをもらっていた。

つまり、仲良かったのだ。

が、あるとき、ふと、気が付くと、犬の散歩のとき、いつも、家の前に出ている。

その時間だけ。小さな庭などを見ている。

可怪しいなと思いつつ。

 

主人が帰ったときなので、二人で散歩に行こうとTの家の前を通ると。

玄関を出ようとするT.

主人がいると気が付き、一瞬、怯んだが、なんと、上半身裸、サングラスを掛けて、

出てきた。

主人も呆れて、「煮詰まっているねえ」と。

「脱がないでくださいって言おうか?」と言うと、主人は「言わない方がいいよ」と。

 

80歳近い爺さんなんだけど。

それ以来、その家の前は通らないし、挨拶も止めた。

 

彼らは、何を望んで居るのだろうか?

謎である。

私は、しばしば、「さっさと死ねよ」とごちるのである。

気が強いだけに。

 

近所のおじさん、おじいさんに付きまとわれて喜ぶ人などいない。

奥さん、居るのにねえ。

 

そういう男性は、どういう母親に育てられたのだろうか?

そういう男性が悪いのか、彼らを育てた母親が悪いのか。

 

私には、わからない。

ただ、彼らは一種の病気のようなものであり、つける薬はない。

 

そういう風におとなになってきたのである。