人の恋路は邪魔をするなというのも鉄則である。

最近、猫の孝子は、恋の道をひた走りしているようだ。

が、この近所に素敵なオス猫などいない。

あのヤサグレたオスの野良猫を追っているのかと思うと。

彼女の未来が心配になるのであるが。

ときどき、薄汚れてきた孝子に、えさをやることぐらいしか、できない。

あのオスは、止めておきな、とは言えない。

猫語も喋れないしね。

 

野良猫の恋と、権力の腐敗を止めることは、難しい。