後年、彼(イギリスの歴史学者・アーノルド・トインビー)は『回想録』にこう記している。

「戦争を廃止する方向に向かって私の生きている間にできるかぎりのことをすることに、1914年8月以来とりわけ意を用いてきた。

戦争は人間の現存する一切の制度のうち最も悪しきものである」

そして戦争は原爆の出現によって人類を抹殺するに至ったことを述べ、ボルテールの言葉をもって叫ぶ。

「この忌まわしきものを根絶せよ」とーー。

 

小説「新・人間革命」より抜粋しました(池田大作著)