昨日の聖教新聞に「漁師と消費者をつなぐ 坪内知佳さん」という記事で、山口県萩市の大島から獲れたての魚を直接、顧客に届ける。坪内さんは、そんな「粋粋BOX(鮮魚BOX)」という画期的なシステムを実現させた。
萩大島では旋網漁が行われ、いろいろな魚が獲れます。このうち、アジやサバは利益が見込めますが、スズキ、イサキ、また、小さな魚は値が付きません。とっても、おいしいのに、もったいないと思いませんか。
それを消費者に結びつける仕組みを作った。
ー苦労したことは?
漁師の皆さんの考え方を帰るのが難しかったですね。自分の仕事は魚を獲るのが全てーこれが漁師のプライドであったんです。
獲った魚を自分たちで箱詰めにして、伝票を書く、梱包・配送の手配と手間のかかる仕事をやらなければならない。
慣れない作業で消費者からのクレームも山ほど来ました。
その中で「なぜ漁師が、こんなことをしなければならないのか」と不満を口にする人もいましたし、辞めてしまう人もいました。
漁師さんたちの意識が変わるまで3年かかりましたね。
ー新しい仕組みを作るのは大変です。
日々の生活の中で「もっとこうだったらいいのに」「こんな商品があったらいいのに」と思うことってありますよね。
誰かやってくれないかなと思いながら。
でに私は、この「ちょっとした気付き」を大事にしているんです。さらに、それを人任せにせず、自分でやってみようと思うんです。そうして、とにかく行動していけば、いつの間にか一緒に動いてくれるひたが出てきます。
ー「一人」から始まるんですね。
科学の世界に「バタフライ効果」、すなわち1羽のチョウがブラジルで羽ばたくと、米テキサスで竜巻が起きるという理論があります。小さな物理的変動が連鎖して大きな変化をもたらすことを示した話ですが、一般の社会にも通じるのではないでしょうか。
私たちの取り組みは小さな一歩かもしれないけど、いつか日本の水産業を動かす大きな力になると、私は信じています。
聖教新聞2021.9.16の記事から、抜粋しました
一部、省略しているので、わかりにくいかもしれませんが、私は坪内さんの「バタフライ効果」という言葉に
大きな刺激をもらいました。
私たちは、1羽のチョウになることが誰でもできると信じています。
羽ばたくという一歩。一人に。