アメリカ創価大学第17回卒業式における社会活動家のジェームズ・ローソン氏の記念講演より、引用されたトルコの詩人であり、

劇作家であるナジム・ヒクメットの言葉。

 

「人は満足するということはないものだ/

メメッドよ/

満足ということはないものだ。/

この地上に生きるには/

宿かりのように暮らしてはならぬ/

自然の中で/

別荘ぐらしのようにすることもならぬ/

この世で生きるには/

父の家に住むように生きるのだ/

五穀にたのめよ/

大地に、海にたのめよ/

だがまず何よりも人間を信ぜよ。/

雲を愛し、機械を書物を愛せよ/

だがまず何よりも人間を愛せよ/

悲しみを味わえよ/

枯れた枝の悲しみを/

消えた天体の悲しみを/

病んだ獣の悲しみを味わえよ/

だがまず何よりも人間の悲しみを味わえよ」

(中本信幸・服部伸六編訳『ヒクメット詩集』飯塚書店)

 

講演は、次のメッセージで結ばれています。

 

人類は一つの家族であり、この世界は、私たちが望む方向に進んでいきます。

皆さんは、かけがえのない人生を生き、あらゆる想像力と力を自分のためだけでなく、人類に崇高なビジョンを取り戻すために使ってください。

私は、皆さんの長い旅路を遠くから見守っていきます。

 

ローソン氏は、キング博士と共にアメリカ公民権運動の先頭に立ってきた人です。

氏は非暴力の精神の重要性を各地で訴え続けてきました。

 

聖教新聞2021.6.5.より抜粋しました