好きも嫌いもしばしば、誤解から生まれるものである。
が、私はそれでいいと思っている。
嫌われた場合、誤解を解いたとしても、また、同じことを繰り返すだろう。
相手は、嫌いなのだから、今回は、箸の上げ下げで、問題が起こったとして、ごめんさないね、気を付けますと謝っても、次は、
髪の触り方がイヤだということになろう。
人間は、案外、嫌いなものから、逃れることはできない。
いや、嫌いという感情から、離れることはできないものだ。
ひょんなことから、また、暴発するだろう。
別れることを恐れてはならない。
多くのものを失くすのではあるが、また、違った世界に足を踏み込めると思えば、なんということもあるまい。
好きもまた、ひょんなことから、生まれる。
一目見たときから。好きなんである。
どうして?と言われてもね。
そして、その好きも一生ということはない。
いつか、気持ちが離れることがある。
憑き物が落ちたように。
あんなに好きだったのに。
なんちゅうこともないということになる。
その繰り返しが人生なのかもしれない。
愛すべき、我が人生を彩る人間模様。
統廃合を繰り返しながら、大団円を迎えることになる。