万能川柳の師匠である水野タケシ先生のブログで、こんな毎日新聞の記事が載っていて、ちょっと、いえ、だいぶ、話題です。
みなさまに、この記事を贈ります。
ちょっと、楽しい気持ちになります。
長いけど、書いてみますね。
「女の気持ち」
目をこらせば
新型コロナウィルスの流行で始まった自粛生活もはや2ヶ月。はじめはストレスばかり感じていたが、最近はそうでもないと思えるときがある。
8歳の長男はお手伝いのアルバイトを始めた。ご飯炊き1円、ごみ捨て5円、風呂掃除10円。頑張ったぶんだけ数字が増えていくお小遣い帳を眺めて、ニヤニヤが止まらない。おかげで暗算が得意になった。
5歳の次男は毎朝、ラジオ体操に大張り切り。テレビに出るレオタード姿のお姉さんを好きになったからだ。体操中、ニヤニヤが止まらない。お姉さんに会うために早起きをし、硬かった体はグニャリと軟らかくなった。
2歳の長女は、在宅勤務中の夫と兄2人から溺愛され、ニヤニヤが止まらない。「だーいしゅき!」と不意打ちのハグで男性陣はメロメロ。愛される喜びを知り、人なつっこい性格になった。
子どもたちとお風呂に入るのが何より楽しみな夫は、毎日ニヤニヤが止まらない。はしゃぎすぎて、私が入浴するときにはお湯がない。お湯が減るほど楽しんだと思うと、これもまた幸せだ。
「母ちゃんを休ませよう」という家族の計らいで毎日、朝寝坊という最高のプレゼントをもらっている私。何年ぶりの朝寝坊だろうか。夜寝る前から、ニヤニヤが止まらない。
窮屈な自粛生活も、目をこらせば幸せが転がっていた。
千葉県習志野市
前田 ちはる 主婦 39歳
毎日新聞2020.4.29より転載しました