じこぼが豊作だ、豊作だと朝、主人にメールしていたら、彼は一人で、夢を見始めたようだ。

午後のメールで、じこぼの塩漬けを作ってくれないかという慎ましい頼みがあった。

気が向いたらでいいからと。

 

実は、これが最後の収穫。

じこぼで作ったスープ。

 

彼の夢は儚く、消え去ったのだ。

 

秋は、足早に通り過ぎようとしている。

彼を残したまま。