外来です。今日も目が半開きのF先生。

おとといなのでまだ決まってないかとは思いますが、どうですか?質問はありますか?
と言われ、だんなさんがいくつか質問をしました。

それはもっと前の段階ですので、できません。
それもできません。(かぶせ気味)

とすべてぴしゃりとやられ撃沈。機嫌悪いのか、質問しにくいです。

母「あの、娘に自覚症状がまったくなくて…それでも危険……?」
先生「それは私に、娘さんに今自覚症状がないけれどそれでも出産を待つのは危険なのかと、聞いてるということですか?」
母「はい…」
先生「はい、危険です。」
めっちゃ感じ悪い…



看護相談を受ける。いつもF先生の隣でフォローしてくれるベテランの看護師さんだった。

「うちでは子宮全摘っていう診断になったわけだけど、気持ち、どう?」
この時、初めて知った。F先生は淡々と二択を提示したので、あかちゃんを産むことがハイリスクハイリターンみたいな感じで受け止めていたのです。

ハイリスクハイリターンというより、生きるか死ぬかの選択なの???


私は、子供が一生出来ないことではなく、今お腹で育ってるこの子を失うのはつらいと言いました。


だんなさんは、私が願うことをサポートしたいと答えました。

すると、
それはだめだよ!彼女だけに決断させないで。あなたはどうしたいのか、ちゃんと答えを出して。と看護師さんに言われました。

だんなさんは、産むことより……彼女の体が心配です。と答える。


きっと、この時点で、すでにだんなさんはすぐに手術して欲しいと答えを出していたと思います。
でも、子どもが出来た実感は妊娠している女性の方が大きいし、喜びも苦しみの大きさも、自分には計り知れないのではないかと考えて、葛藤しながらもサポートしようとしてくれていました。


看護師さんは、どちらの決断をしても、一生彼女はそれを背負って生きて行くの。
一生あなたはそれを支えなければならないよ。
と厳しくも暖かい言葉をかけます。


自分は死んでもいいから産みたい。と死ぬ覚悟で決断する方も少ないが中にはいらっしゃるそうです。


もし私が産んだとしても、旦那さんが1人で育てていくことになり、それはとても大変な事だと、言われました。


あかちゃんに対して申し訳ないとか、思わなくていいの。ごめん、なんて絶対に思わないでと、強く言われました。

泣く。

たぶん時間があればあるだけ悩むし、時間をかければ答えが出るものでもないので、来週のリミットまでにきちんと答えを出そうね、とやさしく言われました。


何だかだんなさんに当たりが強かったけど。
学校の先生みたいな厳しくて包容力のある看護師さんでした。