前日、マイスリーを飲むもあまり眠れなかった。

ついに朝が来てしまう、6時起床。


緊張して言葉が出ない、だんなさんも。

母が7時に到着。



中堅先生、若手先生が

「おはようございます。今日はがんばりましょう!」

とあいさつに来てくれる。



コワイーーー!ので、最初同室だったおばさまの言葉を頭の中でリピート。


「本人は痛いこと、何にもなくて、麻酔が効いてコロッと。」


ほとんど話もしないまま、8時に手術着に着替える。


8:30に看護師さんに連れられて手術室へ向かう。

ドッキンドッキン。


待合室でストレッチャーに乗り込み、ものすごいスピードで運ばれる。

けっこう運ばれる。酔う。



手術室には私のレントゲンとかCTとかの情報が壁に張りめぐらされてる。


麻酔科チームが5人登場。

若い子が腕やら甲やらぐりぐり7刺しされるけど、点滴が入らない。

麻酔科チームみんなで見守ってる。

痛くて、涙ポロリ。

主治医が部屋のすみでぼんやり座ってるのが見える。

精神統一してるのかしら?

他の人はいろいろ忙しそうだけど、そんなぼんやりで大丈夫?


やっと麻酔科ベテラン登場、合計8刺しで入る。ほんとムリ。

背中の麻酔はまったく痛くなかったです。

あとは寝るだけ、口にマスクして1秒もたたずにパタリ。


息苦しくて目覚める。咳き込む。

「セイウチさーん、聞こえますかー?」若手先生が居る。

終わったんだな~と思う。体の感覚はない。

病棟に運ばれる。廊下にだんなさんと母の心配そうな姿が見えた。

6時間くらいと言われてたけど、8時間くらいかかった。

お医者さんてすごいなあ。


妊娠していたので言われていたとおり出血量が多く、自己血を全部使ってもまだ貧血で

足りなかったそうだけど、年齢的に回復するだろうと踏んでさらなる輸血はしなかったそう。


病室にて、だんなさんと手をつなぐ。だんなさん、泣いてる。

「泣くと痛いから泣かせないでー」と言ってるつもりが酸素マスクでモゴモゴ。

のどが痛い、寒くて震えが止まらない。

看護師さんに毛布など用意してもらって暖めてもらう。


意識はしっかりなんだけど、体がついてゆかずしゃべれない。

ぼーっとしてると主治医の先生が訪ねてきて、

「おーいセイウチさーん。どーおー?悪いものは全部取ったからね~。」

と手を振ってくる。え?この先生こんなにフレンドリーだっけ?やさしくね?

と不思議に思いながらもマスクでしゃべれず、うんうんうなずいて答える。


一晩中、足の血流促進機械がパッコンパッコン鳴ってるし、

何度も点滴、血圧、体温計りに来て、忙しい。

だんなさんもほとんど眠れずに朝になる。