私の家は母子家庭です。
両親が離婚したのは、わたしが12歳の時でした。
現在高校生の弟と、中学生の妹、そしてわたしを、母は女手ひとつで一生懸命に育ててくれました。
離婚の原因は何だったのか。
父がお金の使い方を知らない人で、
カードローンで多額の負債を抱え、
首が回らなくなってしまったから。
離婚する前から、母にそれだけ聞かされていました。
しかし、20歳を過ぎてから、
もうひとつ、理由があったことを知りました。
父に、別の女性がいたのです。
わたしも知っている女性でした。
その事実を知ったとき、
わたしは父に強い嫌悪を覚え、誰にも言わず耐え忍んでいた母を想って涙が止まりませんでした。
自らが、人の道に外れた行いをする、1年ほど前のお話。
事実を知ってから、父とは口もききたくなくなりました。
ただ、相手の女性には、強い憎しみの感情は、不思議と沸いてきませんでした。
わたしの一般的な不倫に対する考えが、
『貞操義務があるのはあくまで既婚者。既婚者がその気にならなければ不倫は始まらない』
というものなので、
悪いのは父
母に辛い思いをさせたのは父の過ちだと、今でも思っています。
しかし実際に自分が貞操義務を破らせる側になってみると、
悪いのは既婚者、なんて思えない。
貞操義務を破ることは、ひとりではできないこと。
いろんなきっかけ、いろんな形の不倫があると思いますが
自分の場合は、責任は半々なのだと思います。
自分の場合とひとの場合で考え方が変わることに
自分でも違和感を感じますが…。
あの人の奥さんを除いて、
今回の不倫で一番悲しませてしまったのは、
母だと思います。
『ねぇちゃんは、
間違えることないと思ったんだけどなぁ…』
私を気遣いながらも、ふと母の呟いた言葉が、耳に残っています。