警察の方が帰ったのが午前3時頃。
次は病院に置いてきた母の遺体を安置する場所へ運ぶ手配が必要。その為に葬儀屋を決めなければならない。
さて、どうしよう。
調べていると、病院から電話が。
「お母様のお身体は綺麗にさせていただきました。
葬儀屋さんは決まりましたか?」
「いえ、今から決めるところです。何時頃までなら預かっていただけますか?」
「5時ぐらいまでにお願いできますでしょうか。」
真夜中に息子と2人。
決められるかなぁ💦
これから通夜、葬儀と続き忙しくなるだろうから、あとは私が手配するから床につくように息子に言った。
私の家族、兄、甥にLINEを入れておいたが、こんな真夜中に相談するのもはばかれる。
ここから葬儀の段取りは私が決めるしかない。
しっかりしなければ💦
まずはネット検索。
生前から、盛大な葬儀などしなくていいと言っていたし、地元でない場所で亡くなったので、
家族葬の方向で考える。
「小さなお葬式」「お寺でお葬式」が頭に浮かんだが、うちのような田舎ではそれらに対応してくれる葬儀屋さんがなく、隣の市まで行かなければならないので却下。
市内にある3つの葬儀屋さんの中から選んで電話をし、遺体の引き取りをお願いした。
午前4時には病院に行ってくださるとの事。
私もその時間に病院に向かった。
病院で対面した母の遺体は、黒い柄の入った死装束を身につけて、きれいに死化粧されていた。
本当に穏やかに眠っているような顔だった。
母の遺体は、長野に来て2年間過ごした自宅離れに帰してもらう事にした。
離れの居間に布団を敷き、母の遺体を安置してもらった。
それから葬儀についてどうするか、葬儀屋さんと話し合い。考える事がたくさんだ。
①長野県では多くの人が読んでいる地元新聞に訃報を載せる。載せるか載せないか?
これはかなり悩んだ。知らせないと失礼になるのか?でも母と全く接点のない私の知り合いが大勢葬儀に来るのを母は望んでいるだろうか?
最後まで悩んだが、結局載せない事にした。
②葬儀は葬儀場を使うか?自宅を使うか?
これは新聞に掲載した場合は葬儀場に、掲載しない場合は自宅に…。よって、自宅で行う事にした。
③お坊さんを呼ぶか呼ばないか?
これは勿論、読経して欲しいので呼びたい。
しかし、私達家族は、長野県出身でなく、お墓も県外だし、決まったお寺さんがない。檀家でもないが読経に来てくれる方を葬儀屋さんに探してもらう事にした。
④葬儀の日程はいつにするか
夜が明けたら、家族に相談して決める事に。
家族の予定を考えると、3日後の月曜日が第一候補。
その程度の事が決まったところで、葬儀屋さんは一旦帰宅。
その時、朝の5時。空がもう明るくなっていた。
(続く)