あたしは不満だった。
なにもかも、思い通りにならないこの世界が。
けれど、そんな退屈から刺激に変わることが今、起きている。

「ふえっ執事っ!?ママ頭おかしくなった?」
「いんや。あんね、お兄ちゃんもパパもおらんでしょ。だから執事と一緒に暮らさなんとよ。」
「でも・・・・・」
「大丈夫て。好きな人ば雇えばよかろ?」
好きな人・・・・・誰でもいいのだろうか。なら、少し無理なことになるが・・・・・・

「ママ、アンさんと白澤様雇いたい。」

ママは一体どんな財力を持っていたのだろうか。
一日でアンさんと白澤様を此処に連れてきたのだ。
そしてあともう一人、大好きな人がいる。
「何で俺なの?」
「真ちゃーーーーーーん!好きぃっらいしゅきぃっ」
「うぜえ。」
こうして、あたしの執事生活が始まった。


リビングに集まってもらって、自己紹介する。
「えっと、あたしはあねこって呼んで!真ちゃんはかんぺんでお願い。」
「そこから!?」
「本名じゃないけどね。14でニコニコとツイッターが大好きなの!」
二人は、よろしくね、といってくれた。
「じゃああたしは、アンさんのことをおじ様、白澤様のことを白お兄ちゃんって呼ぶね!」
自覚済みだが、あたしはワガママだ。呆れるくらいに。
簡単にして欲しいことを言って、早速夕ご飯を作ってもらった。
「はい、今日は鰤の照り焼きと、もやし炒め、お味噌汁にごはんだよ。」
おじ様が作ってくれた夕ご飯。美味しそう。
ちゃんと手を合わせて、待ちきれないくらいの勢いでいった。
「いただきます!」
鰤は昔から大好きだ。照り焼きという点もちゃんとわかっている。
『鰤は照り焼きに限るのよ!』
なんていった女の子をおもいだす。
ただ、お味噌汁にかぼちゃが入ってないのが残念だ。大根は入ってるのに。
食べ終わったらちゃんとごちそうさまして、歯磨きさせてもらった。
「あねこちゃんて、甘えんぼさん?」
「白お兄ちゃんったら・・・これくらいのことで?」
お風呂のときも、おじ様に身体を洗ってもらって、寝ることにした。
でも、やっぱり一人では寝れないのであった。
「かんぺん?」
「・・・・・真ちゃん・・・・・・・・・・・」
「寝れんのか。」
素直に頷く。
「しゃあねえなー・・・・・・・」
真ちゃんは呆れながらも布団の中に入り、眠りにつくまで、
あたしの頭を優しく撫でてくれた。