こんばんは。
私たちは故人様のお世話をする際に
眼、鼻、口、耳に綿を入れることが多いです。
ご移動の際に体液が出ないように、
乾燥を防ぐ、
お顔立ちを整えるため、
などいろいろな理由があります。
これはだいぶ前の話になりますが
お世話に入った現場で
お口の中を見て
びっくりしたことがあります。
葬儀社さんの納棺室でのお世話、
綿を詰めようとしたら…
×××という感じで
上の歯茎と下の歯茎が縫われていました。
確かに唇を持ち上げなければわからない。
でも…これは…
見た目もとてもおかわいそうで…。
そして綿詰めもほとんど出来ない。
歯の奥の隙間から細く長い綿を入れました。
私たちが”縫合”をする場合は
奥歯の上下の歯茎を
見た感じではわからないように
縫います。
最近はめったに行いませんし
(お綿でお口を閉じることがほとんど)
歯茎が弱くて縫えない場合もあります。
考えようによっては
綿を積めることもかわいそうですが
でも歯の無い人には
白い綿が歯の代わりにもなりますし
お口も閉じられていいのかなと。
お口の中が×××の方、
納棺式で末期の水をお取りいただいた場合
綿棒をグリグリ入れられちゃうと見えちゃうので
真ん中一か所は糸を切って目立たなくしてから
唇がめくれないように
ヴァセリンで歯茎と裏唇をつけるようにしました。
それこそボンドで。。とも思ってしまいますが
縫われた上にボンドは
いくら見た目がキレイでも出来なかったです。
お口が縫われていたのは
病院での処置だったようなので
良かれと思っての処置だったのかなと。
(見た目はとてもおきれいだった)
今はこういうことをする病院は
少ないでしょうけれど…
何とも言えず、びっくりの現場でした。
それでは本日もお疲れさまでした。