タオルが好きだった故人様 | chokoが出会った不思議な光景

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まるまるもけもけした動物が大好き♡

納棺師となって

まだ日が浅かったころのお話を。


先輩とペアでご自宅に伺いました。

肩が上がって頭が後ろに沿っていました。

お体をほぐして

頭を高くすることで自然な形にさせていただきました。


そのままご自宅にご安置でしたが

お棺にお入れする、副葬品の時に

故人様がタオルがお好きだった

とのことでした。

お入れするタオルをお持ちいただいたのですが

数がハンパない・・・


火葬場の関係などもあり

少し数を減らしてほしい旨お伝えして

脇にもお入れして

ドライアイスの上とお布団の上にも書けるようにして

お蓋を閉めさせていただきました。


が、翌日早朝、

お体が沿ってしまったと連絡が。


偶然先輩がそばに住んでいたので

アフターに入っていただきました。


その後、先輩に

「施工が未熟で申し訳ありませんでした」

と事務所でお詫をしたら


「いやいやchokoのせいじゃなかったよ~。

伺ったらね・・・・」

と笑いながら話してくれました。


先輩はある程度予測していたのですが

(さすが、納棺のご様子で想定内だったそうです)

私たちが帰った後

棺の蓋を開けて

あちこちに、タオルを詰め込んだんですと。

それも、あとから入れたものが見つからないように

お体の下にたくさん。。。


なので頭を高くして自然な形にしたのが

再び沿ってしまったと。


葬家様もわかっていたので

何とも恐縮していたそうです。


「ど~しても入れたかったんだと」


そう話す先輩は

そのタオルを使って頭の位置を直して

ドライアイスのパッキンを取ってタオルにくるんだりと

それで喜んでいただいたそうです。


まだまだ葬家様の心がわからなかった時代。

マニュアル通り的な対応になっていました。


先輩曰く

「いや、(蓋を開けられるのは)かなりイレギュラーだよ」と。


こういう失敗があって今があります。


葬家様の御心を感じ取る先輩に

オーラを感じました。

想定内・・・

私はその現場を終わらせるだけでいっぱいいっぱいでした。


明日は久々に、ちょっと遠方です。

ペットボトル1本凍らせていきます。

皆様も熱中症、お気をつけて。