私は水回りの掃除が大嫌いでした。


だって汚いもん。


洗面所の排水口のゴミ受けの所、

トイレ、台所の排水口、

お風呂の排水口。


とにかく排水口は大嫌いでした。


反して私の母は、大の綺麗好き。



汚くなる前に

汚くない状態の時に

どこが汚れてるか分からないくらいの状態で

いつも掃除をしている母を

子供の頃から見てまして

汚くもないのに何で毎日掃除してるのかが

不思議で不思議で


よく聞いてました。


「ねえママ、汚くもないのに何で掃除するの?」


するといつも

「汚くなってから掃除したら苦痛だから」

と返ってきてました。


でもさ、

毎日毎日汚くもないところを掃除する方が

面倒で苦痛じゃんね。

って思ってました。



そんな考え方で大人になり

社会人になり一人暮らしを始め

仕事に遊びに大忙し。

若いんだもん。やる事いっぱい。


もちろん排水口なんて、

詰まりそうになるまで常に放置。


「おええぇ!!!」と思うまで放置して、

ようやく嫌々やる。


だからずっと

排水口=汚ねぇ。


って思ってた。


そしてさらに大人になり

子供が出来てから


実家に遊びに行くたびに

やっぱり母は、相変わらず

汚くなる前に必ず掃除をしていました。


排水口だけにとどまらず、

フローリングも机の上も、ぜーんぶそう。


汚れてからじゃなくて、

汚れる前に掃除する。


母はてっきり

「掃除が好き」だと思ってたんですが


ところがどっこい違いました。


掃除が大嫌いなんだって。


大嫌いだからこそ先手を打って

汚れないようにしておくらしい。


なるほど。


大人になってようやく理解できました。


しかし、頭で理解ができていても

心が理解するのには

やっぱりちょっと時間がかかって


ようやく最近

心から理解した感じです。





最近は、洗い物して

キッチンリセットした後は

毎回排水口を掃除しないとムズムズする体になりました。



ほら、お風呂に必ず入らないと

布団に入らない体的な感覚です。


歯を磨かないと寝れない的なね。





排水口の排水トラップも

毎回外して洗います。



そして洗った後に私がよくやる得意の自問自答。


「この排水トラップをコップ代わりにして

今水が飲めるか?」



答えは「YES!!!」


いやちょっと無理っしょ。

って思ったらもう少し掃除する。



トイレもそうです。

「このトイレの水を飲めと言われたら飲めるか?」


「まあ、最悪飲めます」

てところまで掃除。


勿論実際には飲みたくないし飲まないけど


水回りって

毎回そのくらい掃除しててもいいくらい

綺麗にしていたら


実は何の苦もないんだなぁって。


汚いから苦なんであって

常に綺麗ならちょちょいのちょい。


台所の排水口も

常に綺麗なら

スポンジを変える必要はないんです。


専用の洗剤で洗う必要もない。


いつものスポンジで食器用洗剤で

皿を洗うようにいつもついでにこれも洗うだけ。


もちろんスポンジも洗剤も変えても全然オケだけど

私はシンプルにしたい人なのでスポンジは食器洗いも全部1個だけ。


排水口はこのスポンジで、この洗剤で。

とか分けてしまうから逆に億劫になる。

億劫になるからどんなにいいスポンジ持ってても

それ専用の洗剤持ってても使わなくなる。



自分のパターンをよーく理解してるので

私の場合はこれで良し。



排水口=汚い

なんて思わずに、

排水口も食器の一部だと思えば

苦が減ります。



母が言ってたことって

こういうことなのかなぁ。って

自分の中で消化してきた気がします。



なんか考え方一つで

家事は楽しくなるし、苦にもなる。


それって人生全てにおいてそうですよね!