まだまだ先と思っていたのに、気づけば「老後」という二文字がちらつく年代に。貯蓄以外にも、ちょっとやっておくと老後の安心材料が増えるあれこれをお金のプロに聞きました。

 

<教えてくれた人>
畠中雅子さん ファイナンシャル・プランナー。

生活者の心と暮らしに寄り添う的確なアドバイスが『サンキュ!』読者にも大人気!

新聞、雑誌、講演など幅広く活躍中。

『ラクに楽しくお金を貯めている私の「貯金簿」』(ぱる出版)など著書多数。

 

年齢を重ねるほど健康はなによりの財産に。「元気なら働いて長く収入を得られるし、医療費も少なくてすみます。健康ならどうにかなるんです(笑)。今から食事など生活習慣を整えましょう。得する情報をキャッチして活用する力も大事。老後資金も増やせるし、シニアになってからも無駄な出費を抑えて賢く暮らせますよ」(畠中さん)

1:住宅ローンは少額でどんどん繰り上げ返済する

 

「住宅ローン減税目的で13年間は繰り上げ返済をしないほうが得」という意見もあるけれど、40代は老後まで時間がない!どんどん返済して身軽になろう。少額から手数料無料で返せる金融機関も多し。

2:資産運用にトライしてみる

 

少しでも老後資金のたしになるものがあると気がラク。老後までの約20年の間に無理のない範囲で運用するのもよい方法。「つみたてNISA」と「iDeCo」は運用益が非課税など節税にもなってお得。自分が納税者かどうかも選ぶポイントに。

つみたてNISA(少額投資非課税制度)

 

年間40万円までの投資額は、運用によって出た利益が最長20年間非課税になる制度。いつでも解約・現金化できる。

iDeCo (個人型確定拠出年金)

 

自分で運用先を選び年金をつくる制度。原則60歳まで引き出せない。支払い額や受取金は所得控除の対象になり節税に。

3:今のうちから自分で調べるくせをつける

 

IT社会では情報に強い人が得するのはシニアも同じ。気力も体力もある今から自分で調べるくせをつけておこう。教育の助成金制度などは移り変わりが激しいのでアンテナを張り、人の話をうのみにせず自治体のサイトで確認を。その際、信頼できる情報源か、新しい情報か発信日もチェック。

4:求人が多いジャンルをチェックしておく

 

シニアが仕事を探せる「シルバー人材センター」。求人が多い職種を調べて、必要な技術を今から学んでおくのも◎。最寄りのセンターは「全国シルバー人材センター事業協会」http://www.zsjc.or.jp/ で検索。

60歳以上でも働けるおすすめの仕事例

 

・ファミリーサポート
子育てを助けてほしい人に援助できる人を行政が紹介する有償ボランティア制度。子育て経験が生かせる!

・マンション管理人
居住者からの相談対応や清掃、点検などを担当し、多くのシニアが活躍中。管理会社で募集している

 

「教育訓練給付制度」もチェックしてみましょう

 

通信教育など職業訓練のための費用の一部を国が支給してくれる「教育訓練給付制度」が、退職から最大20年間利用できるように!主婦の再就職を応援。ぜひ調べてみてください。

参照:『サンキュ!』7月号「『もう40代なのに貯金がない!』ーーと思ったら読む本です」より。掲載している情報は19年5月現在のものです。イラスト/髙栁浩太郎 構成/竹下美穂子 取材・文/神坐陽子 編集/サンキュ!編集部