こんばんは。
選択理論マニアの会 代表のnatsukoです。
グラッサー博士は、著書で
怒りの次に覚える行動は、「落ち込み」である
と言っています。
では なぜ皆、それほど落ち込むことを選ぶのか・・・
(えー!? 落ち込みって選ぶの?…だって、良いことなんか無さそうなのに…と思っているあなた!
これを読んだら、「はい、選んでます」って思うかもよ)
グラッサー博士は 落ち込み行動の有用性 について
全部で三つの特徴を挙げています。
では、以下順に・・・・
メリット:怒りを抑える
これは昨日の記事で扱いましたので、詳しくはこちらを→☆
まぁ、簡単に言えば、
怒っていると、周囲にも自分にも(特に身体的に)害が大きいので
落ち込むことで(エネルギーを低下させて)自分を守っている
ということになるのでしょう。
メリット:助けを求める(他人をコントロールする)
私たちには、基本的欲求
の中にある【力・価値の欲求】によって、
「認められたい。尊敬されたい。バカにされたくない。」
という遺伝子の指示が備わっていると、選択理論では考えています。
よって、普通の状態で、助けを求めたり、何かを懇願したりするのは
【力/価値の欲求】を阻害するわけです。
まぁ、所謂、プライドってやつですね。
でも、落ち込んでいたら、(ex.ため息をついたり、無口になったり…)
周りの人は近づいて来て、こう言ってくれます。
「どうしたの?」
そしてあるとき学習するのです。
“落ち込んでいると、周りの人が優しく関わってくれる”
“こんなに手軽で、しかもリスクがなくて気遣ってもらえる方法があるんだー”
こうして、私たちは自分の行動習慣の中(整理された行動)に
落ち込み行動の数々をストックしていくというわけですね・・・。
(多くの人たちがこの理由から、落ち込むことのメリットを経験しているはずです。
私たちは皆「外的コントロール依存」だからね・・・)
グラッサー博士は、
「落ち込みは、惨めさを我慢する気があれば、
身近にいる人々を支配するには、
通常一時的にではあるが、とても効果的 である」
と言っています。
とすれば、落ち込みは、
不適切な形ではあるけれど、自分の願望を得るための
(誰かをコントロールするための)行動習慣と言えるようです。
メリット:新しい行為を避ける言い訳
このメリットを行使している人の代表的な表現があります。
「う~ん。頭ではわかってるんだけどね~」
誰とも会わずに、部屋に籠って、
いつまでも失敗した過去のことを考えていれば
気分が良くなるわけがありません。
当然、時々話す友人や家族は、
「何か新しいことしてみたら?」とアドバイスをするわけです。
でも、こんなとき、例の言葉が役に立ちます。
「う~ん。頭ではわかってるんだけどね~」
(つらいんだなって分かるけど、もしかしたら「あ…出たよ…」と周りは思ってるかもよ)
そして、「まだ食欲がなくて」とか、「やる気がわいてこないんだよね」とか、
症状があまりにひどくて何も出来ない
と表現することが出来るのです。
私たちは、何かに失敗したり、誰かに拒否されることに恐れを感じます。
またうまくいかないんじゃないか・・・
今度も拒否されるんじゃないか・・・
そんな恐怖心や不安な状態を避けるには、
「落ち込んでいる(調子が悪い)」ことが役立つようです。
(これをときに「逃避」と呼びます)
・・・というわけで、以上が
落ち込むこと(落ち込みを選ぶこと)の三つのメリットです。
愚痴や文句を漏らす・・・
やる気のない態度をとる・・・
ため息をつく・・・
繰り返し失敗を思い出す・・・
人との関わりを避け、独りで籠る・・・
自己否定する・・・
通常、これらの落ち込み行動(行為や思考)が
「学習したもの」であるということも、
「自分が選択しているもの」だということも認識してはいない
ものですが、メリットを知ってみると(行動の目的が分かると)、
「あ~、選んでるのかも~」と思えませんか?
【参考記事】「ユウウツという選択」
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カテゴリー変更のために、
過去記事に加筆・修正してアップしています
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