今週、文化の日、準公式戦に位置づけられている「冬季トーナメント」一回戦が行われました。コロナの影響でまともなトーナメントが出来ないまま、新人戦が終わってしまったので、今回の大会には期するものがありました。


 宣言明けで、解禁になった他地区との練習試合もニ週にわたって行うことも出来、調整も順調に進んでいるはずでした。


 この間の練習試合では「違和感」が敗戦につながることがなかったのですが、抱いていた危惧が本番で出てしまったという感じです。


 勝敗は複合的な要素が絡み合って決まるものです。野村監督が生前仰っていた「勝ちに不思議あり、負けに不思議なし」という言葉を思い出しました。


 どんな強い相手でも10回やれば、1回は勝てるチャンスが巡ってきます。そこに相手が勝手に感じるプレッシャーによって「不思議な勝ち」につながる事があるのです。


 しかし負けた方は、そのプレッシャーを日頃からどう対応するのか日常生活から対処してなかったという必然的な負け、つまり不思議ではない負けにつながっているのです。


 果たして我がチームは、あの荷物の置き方や試合会場に行くまで、または帰るまでの正しい習慣を置き去りにしていたのではないでしょうか?


 敗戦後、コーチが言っていた「試合の入り」が敗戦の全てを物語っていたと思います。


 野球はチームスポーツ。個人の感情はチームの感情として現れ、個人の悪習はチームの悪習に反映されます。それでも力だけで勝てるチームはあります。しかし私は学生スポーツにそれを望みません。


 勝つための正しい行動、生活を求めてこそ部活の存在意義があると思います。そして失敗から学ぶのもその真髄であると思っています。


 今回の敗戦は、もう一度グランドで何を学ぶべきかを示唆しているものだと感じています。今は学生の本分であるテストに向けて必死に努力する時です。野球を離れて勉強に専念してください。それも正しい習慣につながります。


 グランドで何を学ぶべきか、テスト最終日から練習がスタートします。テストが終わったら、もう一度原点に戻って、「野球読本」を再読してください。そこには勝つための秘訣が満載されているはずです。


 失敗するから人は成長します。ただし、失敗の原因を考える事なく前には進めないのです。負けに不思議の負けはありません。