全国的に感染が拡大し、東京では再び緊急事態宣言が延長されました。連日、その他の道府県でも過去最大の感染者数が報告されています。そして新たに緊急事態宣言が発令された自治体も増えてきました。


 特に夏休み中に児童・生徒の感染も増加し、感染の脅威が高齢者に留まらない状況です。文科省では全国的な学校閉鎖を考えないとは言いつつ、その責任を学校単位に押し付けている感は否めません。


 「充分な感染対策を施して」とは言っても、感染対策を取っていた人たちも感染している現状では、集団生活が基盤となる学校において何が正解か全くわかりません。


 前回も書いたように、せめて自分を守るための行動だけは肝に銘じて日々生活するしかありませんが、それにしても感染を免れない場合もあります。


 人は人との関わりの中で進化を遂げてきました。最近では様々な価値観が認められ、人とのつながりを一切断ち切っていても成功を収める人は出てきましたが、それでもネット等を通して外とのつながりがなければ成功はありません。


 「ロックダウン」それは一時的な効果はもたらすでしょうが、人は最終的に集団に引き戻されるのです。そしてその中で生きていくしかないのです。


 であれば、まず自分を守ることで他人を守ることを考えるべきです。この感染症は人間を試しているのではないかとさえ思えます。


 「全員野球」。この言葉はプレーだけにとどまりません。日頃の生活からチームのためになすべきことをやっていく。つまり自らを正して、人として成長していくことで初めてチームとしての進化があり、それぞれの役割を全うする事で「全員野球」の完成が見られるのです。


 今やるべきことは何なのか?真剣に考え行動を起こす、そして継続する。集団の成長は個々の成長なしにはありえないのです。


 先日、敗退した浦和学院の森監督は今大会をもって退任されるということですが、監督が長年に渡って選手たちに徹底させていたのは「礼に始まり礼に終わる」というものでした。


 それは日常生活から習慣づけるものです。甲子園に何回も出場している学校でも、こんな単純な教えを徹底することから始まるのです。


 また、大阪桐蔭の選手は、雨で抜かるんだグランドで転んだ審判の方に駆け寄ってタオルを差し出していました。また相手のバットを拾ってグリップを拭きながら返していました。


 たぶん誰かの指示でやっているのではなく、自然に出た行動だと思います。それは日常生活で相手に対する思いやりを常に心がけているからこそ行動であると考えます。


 真の勝利を目指す者は、真(まこと)の行動がとれるものではないかと思います。感染症によって人間の真価が問われている今、中学生にもその行動が問われているような気がします。


 我慢を強いられているのではなく、真価を問われているのだと考えてください。ワクチンを2回接種してもいわゆる「ブレイクスルー」(感染をしてしまうこと)は起きます。外出を避け自粛しても感染している人はいます。


 それでも真の行動を起こす努力をしているのは事実です。再びの宣言延長、そして始まる学校生活、不安はいっぱいありますが、今自分がやるべきことを考え行動することが唯一無二のやるべきことなのです。



 楽しみにしていた練習試合も前日に突然中止になってしまいましたが、今チームとして取るべき行動をみんなで確認しました。