人は誰かの一言で人生が大きく変わったり、指導者の助言で急激に成長することがあります。その成長を自分の指導力と勘違いする指導者もいますが、それは指導者として、いや人として失格だと思います。自分を変える一言を見つけるのも、助言を自分のものにしていくのも、その本人の求める力であり、自分自身が持っている育つ力なのです。全ての成功は他人の力ではなく、自分の中にあることを忘れてはいけません。
午前中から降り出した雨で、グランドもぬかるみ、練習を中止せざるを得ませんでした。中止を決定し下校させた1時間後に西の空から光が差し、練習を中止にしたことが悔やまれましが、明日の練習に備えて今日は休みなさいという暗示かもしれません。
誰々は自分が育てたとか、自分の一言で誰々は変わったなどという者は指導者としての力を疑ってしまいます。その一言や助言を受け止める本人の力を認めることてで、初めて次の成長への手助けが出来るものだと思います。全てのスタートは、自分からなのです。
一昨日、練習後のミーティングで、「自分を変えたいと思う人は手を挙げてください」と言ったら、殆どの部員が手を挙げました。中には人につられて挙げた人もいたかもしれませんが、それでも宣言したからにはベクトルはその方向に向かうものです。
そこで、自分を変えるには、一つでもいいから新しい生活習慣を加えるように提案しました。例えば、ゴミ捨てを自分の仕事にする、皿洗い、風呂掃除など、家族の一員として家事の一つを生活習慣に加えるとか、それが続きそうでなければ、今まで出来なかったことを習慣化させる、例えば脱いだものをちゃんとたたむ、靴を揃えて家に上がる、朝5分だけ早く起きるなど
新しい習慣が一つ加わるだけで自分を変えることが出来るのでないだろうかと話しました。
一見簡単そうに思いますが、これを毎日やるとなると実は大変なのです。昨日のミーティングでは、ある実験をしました。まずは普通に腕を組みます。みんな自然に腕を組みましたが、次にその腕を逆にして組んでごらんというと、組んでみて物凄い違和感を感じたようです。つまり、何か新しい習慣を身につけるには、新たな負荷(ストレス)がかかるのです。
ストレスに耐え、それがストレスフリーになったら何かが変わるのではないかと思います。続けられるか否かは、やはり自分自身の力しかないのです。誰かの一言で変わったのは、自分が求めていた一言だったから、そして誰かの助言で成長出来るのも、自分が成長を望んでいたからに他ならないのです。人を育てるのではなく、人は育つのだとわかった時、自分は変われるのかもしれません。
ただ、変わるために「しなければならない」というスタートにしないことも大切です。「ならない」というスタートはそれが出来なかった時に、次の選択肢を失ってしまいます。何事も「やってみよう」いう気持ちでスタートしてください。それこそ野球部のモットーである「Try&Challge!」です。トライする中で新たな挑戦が生まれ、またそれにトライすることで自分が変わっていくことを実感出来るはずです。
さて、新しい習慣を身につけるチャレンジは始まったでしょうか?
午前中から降り出した雨で、グランドもぬかるみ、練習を中止せざるを得ませんでした。中止を決定し下校させた1時間後に西の空から光が差し、練習を中止にしたことが悔やまれましが、明日の練習に備えて今日は休みなさいという暗示かもしれません。
そう言えば、雨足が強くなった昼休みに、傘をさしてグランドに向かう二人の生徒がいました。その二人は部室からシートを取り出し、マウンドとホームにかぶせ、タイヤを上に置いて校舎に戻っていきました。誰かに頼まれたわけでもなく、ただ自然にグランドを守ろうとする行動に、自分を変えようとする姿を見ることが出来たように思います。
